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「おやすみ…？」
松陽「はい、Aにはおやすみが必要です」
「なにをおやすみするん…？」
返り血を浴びたうちの頬を、松陽先生は優しく袖で拭いてくれた。
強く握りしめた刀、そしてその刃を素手で抑える先生の手からは血が流れている。
松陽「あなたはたくさん苦しい思いをして来ましたね、でも大丈夫、これからは私が守ってあげますよ」
だからこれ以上自分で自分を苦しめるのはやめなさい。
血が出ている手を気にすることなく、先生はうちの目を見てそう言った。
「……うん、」
松陽「帰りましょう」
握っていた刀から力を抜いたうちを見て、先生は血が出ている手とは反対の手でうちの頭を撫でる。
「…手、ごめんなさい」
松陽「…大したことないですよ、それより体は大丈夫ですか？」
どこまで、この人は優しいのか。
こんなうちを見捨てないのか。
気になって仕方なかった。
バケモン言われるうちと一緒におっていいことなんかないのに。
真下に広がる屍。
必要以上にズタズタにされたものが何体もある。
全て、うちがやった。
「……たまになるねん、これからもなるかもしらへん」
松陽「……」
「手に負えんやろ…？先生はいい人間やけど、いつか殺 してしまうかもしらん、」
いつからやったか、突然記憶が飛んで気づいたら真っ赤な世界が広がってることが起こるようになった。
所々にあるかすり傷と、やたら激しい鼓動と、手に握りしめた刀につく血が、うちがやったんやと言うてるようやった。
ああ、苦しいだけやのになんで生きてるんやろう。
そう思ったことが何回もあった。
「うちは…誰も信じられへん、きっと関係ない人も傷つけてしまう時が来るかもしれん」
「…先生の前でバケモンにはなりたないねん」
その時初めて、人の前で泣いた。
ツゥ、と流れる涙は紛れもなく先生に向けてやった。
松陽「…A、大丈夫ですよ、大丈夫」
「…ううん、あかん、」
松陽「そんなことない、貴方は私を殺 したりはしません」
拭うことなくボロボロと涙を流すうちを、先生は視線が合うようにしゃがんで、そっと抱きしめてくれた。
松陽「こんなにも優しい心を持っているのだから、何も怖がることはありません」
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わらび(プロフ) - うしうしさん» なんて嬉しいお言葉(笑)ありがとうございます！！握りつぶせる勢いでできたらと思います笑(←？) (2021年8月22日 14時) (
レス) id: aef1a9d7b9 (このIDを非表示/違反報告)
わらび(プロフ) - なで肩すべり台さん» ありがとうございます〜！！じゃんじゃんキュンキュンしてもらえると嬉しいです… (2021年8月22日 14時) (レス) id: aef1a9d7b9 (このIDを非表示/違反報告)
うしうし - 心臓握り潰されそうです！！笑笑大好きです！これからも応援してますっ！！！ (2021年8月21日 22時) (レス) id: fffe7db0be (このIDを非表示/違反報告)
なで肩すべり台 - キュンキュンが止まりません！続き楽しみです！！ (2021年8月19日 2時) (レス) id: 56d3d04f19 (このIDを非表示/違反報告)
わらび(プロフ) - connyさん» それは嬉しいです笑ありがとうございます！いつでも見に来てやってください…！ (2021年8月18日 15時) (レス) id: aef1a9d7b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わらび | 作成日時：2021年1月13日 7時
