小さき背中に乗る重き鎖篇 ページ37
Noside
『っ.....もうだめだ...！！』
『諦めるな！！！死ぬぞ！！』
『っ、やられるならいっそのこと...腹を！！』
『やめろ！！！おい！！』
――時代は攘夷戦争
突如現れた天人による地球支配。
奴らから国を守るために攘夷浪士達は抵抗を続けるが、力の差というものがやはり生じる。
今も尚、所属する隊からはぐれ、囲まれた浪士が二人、絶体絶命の危機に陥っていた。
周りは天人、一体どれほど斬り、斬られたのかすらもう分からない。
ただ頭から流れてくる血や、力が入らなくなってきた体にもはや限界か、と己の刀を我が腹に向けた時だった。
――ザシュッ
目の前にいた天人が一斉にして血を噴き出して倒れ込んだ。
A｢悪いなぁ...うちの部下いじめんといてくれるか｣
『っ.....Aさ...』
A｢ごめん、気づけんかった、よう耐えたな｣
前から歩いてきたのは彼らの所属する部隊、榊隊の長、榊Aだった。
攘夷四天王に並ぶ実力者、天下からの回し者、など異名を持ち、天人側にも情報がとんでいる彼女の登場に周りの天人も一斉にして刀を彼女に向けた。
A｢おお、こわ｣
ははっ、と乾いた笑いをする彼女は自分の状況を気にすることなく座り込んでいた部下に近づき、視線が合うように膝を地面に着けた。
A｢立てるか？｣
『...っ、はい！！』
『すいません...』
A｢反省はあとでな、生きててよかったわ｣
ポン、と彼らの肩に彼女の手が置かれる。
それと同時に、後ろから彼女に向けて武器が突つけられた。
天人｢榊A、お前を殺す｣
『ッ!!…Aさ..』
ガチャりと彼女の頭に当てられた大きな銃。
部下二人も顔を一瞬にして青ざめさせる。
ただ、彼女は違うかった。
A｢戦争の素人が何ぬかしとんねん｣
天人｢...な...グアッッ｣
それは一瞬だった。
心臓一突きに刺された刀。
後ろに倒れ込む天人を彼女は光のない瞳で見つめ、嘲笑う。
A｢こっちも殺す気で来とるん知ってんねん｣
ヒュん、と風に切られた刀はついた血を綺麗に払う。
振り向いた彼女に思わず天人達は一歩後ろに下がった。
A｢殺す気で来てるんやったら、殺される覚悟もしてきてるよなぁ｣
A｢安心しぃや、簡単には殺さんから｣
ニコリと微笑む彼女に部下でさえもゾッとした。
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わらび(プロフ) - うしうしさん» なんて嬉しいお言葉(笑)ありがとうございます！！握りつぶせる勢いでできたらと思います笑(←？) (2021年8月22日 14時) (
レス) id: aef1a9d7b9 (このIDを非表示/違反報告)
わらび(プロフ) - なで肩すべり台さん» ありがとうございます〜！！じゃんじゃんキュンキュンしてもらえると嬉しいです… (2021年8月22日 14時) (レス) id: aef1a9d7b9 (このIDを非表示/違反報告)
うしうし - 心臓握り潰されそうです！！笑笑大好きです！これからも応援してますっ！！！ (2021年8月21日 22時) (レス) id: fffe7db0be (このIDを非表示/違反報告)
なで肩すべり台 - キュンキュンが止まりません！続き楽しみです！！ (2021年8月19日 2時) (レス) id: 56d3d04f19 (このIDを非表示/違反報告)
わらび(プロフ) - connyさん» それは嬉しいです笑ありがとうございます！いつでも見に来てやってください…！ (2021年8月18日 15時) (レス) id: aef1a9d7b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わらび | 作成日時：2021年1月13日 7時
