愛され男子Hokuto.M

留守 ページ29

大我Side









優吾「えッ！」





リビングから兄ちゃんの焦った声が聞こえた。


兄ちゃんは、弟に何かあって、気持ちが落ち着いていないときにこのすっとんきょうな声を上げる。


だって俺がいつも体調崩したときだって電話越しに同じ声を上げている。


前に一度、ジェシーがインフルで学校に迎えに行かなきゃいけなくなったときも、この声を上げてた。


だからすぐにわかったんだ。


誰かに何かがあった。


そして一番近々で、体調が悪かった奴は、家に一人だけ。


そう、北斗だ。


昨日は、あれだけしんどそうだったのに。


今日は、朝早くから出かけた北斗。


兄ちゃんが慌てて、行ってくるって叫びながら飛び出していったから。


きっと、よっぽどのことなんだろう。


何だか嫌な予感がする。


昨日のあの痛がり方は尋常ではなかった。


普段から、体調を崩してばっかの俺でも引いたぐらい痛がった。


なにか、悪い病気かもしれない。


家に自分一人になったことで余計に気持ちがマイナスのほうに向いていく。


北斗がいなくなったらどうしよう。









北斗がいないと、皆寂しいんだよ？
だからお願い、無事でいて…

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