愛され男子Hokuto.M

朝練 ページ21

ジェシーSide









今日は、朝起きたらすごく、おいしそうなにおいがして。


兄ちゃんに、今日の朝だれが作ったのって聞いたら、北斗だって。


昨日はあんなだったのに、もう復活したのかな。


なんてのんきなこと考えながら、北斗の作ったフレンチトーストをパクリ。


うん。


いける。


確実に言えることは俺らほかの兄弟より断然に料理がうまいということのみ。


北斗が作ったご飯を食べてるときの、皆のほほの緩み方と言ったらありゃしない。


ご馳走様をして家を出る。


慎太郎は、準備が遅いから家にほってきた。


仕方ないじゃん？


あいつ自由人だし？


でも、意外と人のこと見てて、指摘してきたりすることもあったりなかったりする…


そんなこんなで学校について、教室に向かう。


窓側の自分の席に着く。


俺の特等席。


ここからは、北斗の所属してるクラブの朝練が見える。


あ！


北斗、居た。


翔太君も。


北斗頑張ってるな。


北斗今ボール持ってって、ゴールに向かって走ってる。


かっこいいなぁ。


あ！シュート決めた！


大の字に寝そべった。


翔太君が、駆け寄ってきた。


揺さぶってる。


翔太「おい！北斗！北斗！」


大声で、北斗の名前を呼ぶ声が聞こえた。


グラウンドが忙しくなった。


先生が出てきた。


救急車が来た。


救急車には、ちっとも動かない北斗と、付き添いの翔太君が乗せられた。




「北斗！！」




グラウンドに向かって全力で走った。


何人かの先生に、怒られた気がしたけど、気にしない。


グラウンドに付いたときには救急車はもう出発していて。


グラウンドはもぬけの殻だった。









周りの景色がスローモーションのようにゆっくりと動いていった。

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