昨日の敵は ページ36
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ねぇ、ジフナ。
あなたが何をしているか知らないときがあるように、あなたも私のことを全て把握できるわけじゃないでしょう？
韓国から旅立つ前、私はミヨンさんに会っていた。
彼女に会う約束を取り付けたのは、私。
..
.
「…Aちゃん」
待ち合わせのカフェにやってきたミヨンさんは気まずそうに顔を伏せながら、私の前に座った。
「ミヨンさん」
そう私が呼びかけると細い肩をびくりと揺らす。
この間の威勢はどこへいったの？と言いたくなるけど、あれは私が誘導したも同然だから何も言えない。
その代わり、別の疑問を投げつけた。
「ミヨンさんはどうして、スンチョリオッパを好きになったんですか？」
「えっ？！」
ミヨンさんが思い切り後ろに下がったせいで、椅子を引きずる音がカフェに響いた。
ミヨンさんは、首を横に振る。
「…教えてください、知りたいんです」
暫く粘っていたけれど、私が真剣にそう伝えると観念したように息を吐いた。
「…初めてだったの。心からピアノが好きだって気持ちを分かってくれた人。
他人からすれば、そんなことで…って思われるかもしれない。
でも、私にとっては、本当に特別なことだったの」
その綺麗な顔は散々見たはずなのに。
目の前で話すミヨンさんは今まで見たことないくらい綺麗で、その表情は愛で溢れていて、思わず私までドキリとした。
「私は、最近よく分からないんです」
「え？」
ミヨンさんの表情を見ていたら、言葉が口から溢れてくる。
「スンチョリオッパが好きだって、思います。カッコいいし、私の理想の人です。…なのに最近、よく分からなくて」
「それは…」
「あ、別にミヨンさんの存在は全く関係ないです、心配しないでください」
私の言葉に顔を歪めたミヨンさんが何か勘違いしていることに気が付いて、すぐに否定した。
「…人を好きになるって、難しいんですね」
ため息混じりにそう呟くと、ミヨンさんが口を開いた。
「あの、さ、私が言える立場じゃないけど、きっともっと単純に考えていいんじゃないかな？」
「…それ、そっくりそのままミヨンさんにお返ししますね」
あたふたしているミヨンさんを笑う。
ああ、この人も私と何も変わらない、ただ1人の人間なんだな。
「…私、暫く海外に行くんです。だからってオッパのこと遠慮なんかしたらまた怒りますからね」
心からの笑顔を、ミヨンさんに向けた。
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sani(プロフ) - ミヌさん» わあ、ありがとうございます（ ; ; ）嬉しいです！読んでくださり、ありがとうございました！！ (2021年4月9日 6時) (
レス) id: a75bf160ab (このIDを非表示/違反報告)
ミヌ(プロフ) - 感動しましたTT大好きです。 (2021年4月9日 4時) (レス) id: 8612cef835 (このIDを非表示/違反報告)
sani(プロフ) - まろにゅきさん» うわぁ〜なんて嬉しいお言葉！！ありがとうございます（ ; ; ）とっても嬉しいです！ああすれば良かったこうすれば良かった、と今になって思ったりもしますが、そう言っていただけて本当に良かったです(*^^*) (2020年6月25日 0時) (レス) id: e36f83df04 (このIDを非表示/違反報告)
まろにゅき(プロフ) - saniさんの小説はスッと入り込めて読みやすくて、綴られる言葉もすごく好きです(^^)私はスンチョルもウジくんも好きだからこのお話、ドキドキしました！ (2020年6月24日 18時) (携帯から) (レス) id: 36bf00294b (このIDを非表示/違反報告)
sani(プロフ) - ゆずさん» こコメントありがとうございます！文庫本無限とは！このお話は私なりに書くの楽しかったので、すごく嬉しいです(*^^*) (2018年9月30日 7時) (レス) id: f23e3c8ef3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sani
| 作成日時：2018年6月22日 19時
