大切な友達 ページ27
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私らしさってなんだろう。
「いつも当たって砕けろ精神じゃん」
「そんな失礼な。私にだって分別はありますー」
ジフニの言葉に反応すると、優しい顔のままジフニが笑った。
「当たって当たって当たって、砕けて、それでもまた立ち上がって、傷ついても傷つけられても、いつも前を向いてる」
「…え?」
「俺から見えるAはそういう人」
私を真っ直ぐに見つめながらそんなことを言うもんだから、心臓のあたりがくすぐったくて変な気持ちになる。
「前にさ、高校のときに2人で話したときの話してただろ?」
「ああ、うん」
「前も言ったけど本当に嬉しかったんだ。強いものに背中を押された気分だった。だからさ、俺もAを信じてる」
「ジフナ…」
いつもよりも饒舌な彼に戸惑いつつも、自分の心がどんどん軽くなっていくのを感じる。
不思議だ。
いつもジフニといると心が安らぐ。
側にいるとあたたかい。
いつだって、どんなときだってこの人は私の味方でいてくれると思ってしまう。
大切な、
大切な友達。
そうでしょう?
「ねぇA」
「…なに?」
今夜は雪が降るって天気予報でいってたけど、この部屋はそれを感じさせないくらい暖かい。
「俺は、変わらないよ」
その言葉の裏にある意味を想像することは容易くて思わず頰に熱が集まるけど、部屋があったか過ぎるせいだって思うことにした。
「…ありがとう、ジフナ」
変わらないものがそこにあるというだけで、こんなにも心強いものなのか。
もうすっかりモヤモヤは晴れて、私の心は決まっていた。
そんな私を見て、ジフニは安心したように微笑んだ。
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sani(プロフ) - ミヌさん» わあ、ありがとうございます( ; ; )嬉しいです!読んでくださり、ありがとうございました!! (2021年4月9日 6時) (レス) id: a75bf160ab (このIDを非表示/違反報告)
ミヌ(プロフ) - 感動しましたTT大好きです。 (2021年4月9日 4時) (レス) id: 8612cef835 (このIDを非表示/違反報告)
sani(プロフ) - まろにゅきさん» うわぁ〜なんて嬉しいお言葉!!ありがとうございます( ; ; )とっても嬉しいです!ああすれば良かったこうすれば良かった、と今になって思ったりもしますが、そう言っていただけて本当に良かったです(*^^*) (2020年6月25日 0時) (レス) id: e36f83df04 (このIDを非表示/違反報告)
まろにゅき(プロフ) - saniさんの小説はスッと入り込めて読みやすくて、綴られる言葉もすごく好きです(^^)私はスンチョルもウジくんも好きだからこのお話、ドキドキしました! (2020年6月24日 18時) (携帯から) (レス) id: 36bf00294b (このIDを非表示/違反報告)
sani(プロフ) - ゆずさん» こコメントありがとうございます!文庫本無限とは!このお話は私なりに書くの楽しかったので、すごく嬉しいです(*^^*) (2018年9月30日 7時) (レス) id: f23e3c8ef3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:sani | 作成日時:2018年6月22日 19時