夜のしんでれら

心の拠り所 黄side ページ30

講義にはしっかり参加して
半分気持ちは抜けていたけどちゃんとノートには取る

お昼もみんなで食べていたけど今日は会わせる顔がない…
1人でいつもと違う場所に行ってみる案外誰も居らへんし気持ち楽やな…
みんな怒りはせんけど
俺がもっと上手くしていれば…

スマホを開くと友達欄に表示される
『照史』の文字

無意識のうちに【通話】を押してしまった

その事に気付いた時には
「もしもーし」と言う声が聞こえてきていた

黄「ご、ごめんなさい！お仕事中に」
橙「いやいや！淳子ちゃんの声聞けるの幸せやわ」
黄「今、大丈夫？」
橙「おん！淳子ちゃんはお昼かな？」
黄「うん」
橙「俺もやねん。何か食べた？」
黄「うん。持ってきてるおにぎり食べたよ」
橙「おにぎりか〜。俺はコンビニ弁当」
黄「いつもコンビニなん？」
橙「作る時間無いからなー」
黄「お料理するん？」
橙「ある程度はできるで？淳子ちゃんは？」
黄「不器用やから出来へんねん」
橙「そうなんかー！機会あれば作ってあげるで？」
黄「ほんま？お願いしようかなぁ？」
橙「おし！お寿司でもなんでもやったるよ！」

変に張り切っているのが伝わってきて
クスクスと笑ってしまう

橙「元気出た？」
黄「うん。ごめんな？急に電話なんかして」
橙「俺の事頼ってな？出来ることは何でもしてあげるから」
黄「ありがとう」
橙「好きやで」
黄「うん…ありがとう」
橙「そろそろ時間やわ。仕事戻るな？また夜に！」
黄「うん！待ってる！」

通話が切れる

無意識やったけど
照史に電話してよかった
少し元気が出た

直接会えるまではあと少し頑張るか…

赤「淳太！」
黄「！…シゲ」
赤「淳太。ほんま昨日の件は淳太のせいやないんよ？」
黄「うん…でも」
赤「本音で神ちゃんや望、流星と話せてよかった」
黄「でも…目腫れてる」
赤「うえ！？マジで！？」
黄「うん…俺のせいや…」
赤「いや！みんなでやっと本音で話せたんよ。俺だけ仲間はずれな事に怒っただけでホンマに淳太のせいやないねん！」
黄「うん」
赤「前のお店の事とか流星から聞いたやんな？」
黄「うん。シゲのお家の話も」
赤「前の店でやってもうた事ホンマにアカンかったって反省しててな…やから今度は絶対せんから！」
黄「うん」
赤「なんやったらお店行くわ！」
黄「やめてや〜恥ずかしいわー」
赤「ほんまに行くから！ただ指名は神ちゃんやけどな！」
黄「神ちゃん可愛いけど惚れたらあかんよ？」
赤「あははっ大丈夫！あれ俺の彼女やから！」

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