夜のしんでれら

触れたい 橙side ページ18

ある意味事故やねんけど
俺からしたらラッキー以外の何物でもない

お見送りを入口でして貰って
駅まで歩く足取りがすごく軽い

俺の上に座ってしまったとこを気にしてたけど
軽くてフワッとええ匂いがして
遠慮がちに俺にしがみついていた

転けるのが恥ずかしかったんかもしれへんけど
好きな子を一瞬でも抱きしめれたことが嬉しい

電車に乗りこみスマホを見ると
「淳」の名前が登録されている事が嬉しい

早速『今日もありがとう。また行くね』と
メッセージを送る

すぐに既読が付いて
『待ってるよ』と有名なキャラクターのスタンプか届いた

可愛いなぁ！

通知が来るから淳子ちゃんかと見てみると
崇裕やったから少し舞い上がっていた自分が恥ずかしくなる

家までは最寄りからタクシーやなぁ…
なんて考えつつ開く

紫『おつかれー！淳ちゃんとの子と上手くいくように俺らも協力するから！』

友達からも応援されているから
頑張らないとな！と気合いが入る

一人暮らしの部屋に到着して
明日の準備をする

ブーブーなるスマホを見ると
淳子ちゃんからでテンションも上がる

黄『明日は来る？？』
橙「淳子ちゃんが望むなら行くよ」
黄『お話したいなぁー』

明日のスケジュールを思いだす
うん！明日は残業の可能性も低いな！

橙「行くから待っててね」
黄『わかった！楽しみにしてるね』

シンプルな会話文やけど
お店以外でも連絡が取れているというのがすごく嬉しいわ

ブーブー

また淳子ちゃんやと思ってスマホを見ると
表示されている名前に溜め息が漏れた

橙「はい」
「明日、時間をつくってくれ」
橙「俺明日は忙しいから別日にしてくれへん？」
「急ぎなんだ」
橙「朝行くわ」
「わかった」

端的な会話だけで電話が切れた

明日は淳子ちゃんの為にも
早く帰らないとあかんのに余計なこと増やすなやと
苛立ちがくる

ブーブー

ああ！もう！次は誰やねん！

橙「はい」
紫「俺や！今ええか？」
橙「なん？」
紫「うちの望がなお前と俺の関係を疑っててさ。説明はしたけどちゃんと会いたいって言うからさー。明日時間作られへん？」
橙「無理！明日は早く仕事終えて淳子ちゃんに会うって約束したから」
紫「うちの店来るなら少しだけやからー。な？」
橙「俺は1秒でも長く淳子ちゃんとおりたいのー」
紫「淳子ちゃんやってトイレぐらい行くねんからその数分だけでええから！な！頼むなー！」

要件だけ伝えると一方的に電話が切れた
なんやねんあいつも

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