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「君ってやっぱり冴えてる！」
周りの生徒達に気が付かれない様にひっそりと、それでも興奮を抑え切れない様子のロンが顔を赤らめた。
「ありがとう___でも、残念だけど、私はあそこへの入り方を知らないわ」
ロンの褒め言葉を受け止めながらもAが申し訳なさそうに口を開くと、何故かロンが胸を張った。
「それなら問題ないさ__僕が何年ハリーといたと思ってる？」
「どういうこと？」
話が見えない、とハーマイオニーが口を挟むとロンが得意げに答えた。
「ハリーが寝言でパーセルマウスを使いながら言っていた言葉があるんだ。何回も、何回もね！躊躇はしていられない。試す価値は絶対にあるはずだ」
「パーセルマウスの寝言？」
ロンが思い浮かべて居るその言葉が合っているかは解らなかったが、確かに試す価値はあった。
「それなら___行きましょう」
ハーマイオニーがそう告げると、側にいたネビルが声を掛けてきた。
「どこに行くんだ？」
「トイレだよ__ちょっと行って来る」
あながち間違いではない。
ロンがそうパッと答えると、ハーマイオニーが「行ってくるわ」と一足先にドアに向かった。
それ以上は突っ込まれない様にと2人がサッと部屋を抜けたのを彼が不思議そうに見送ったが、Aもこのタイミングを利用して生徒達を避難させるアイディアがある事をネビルに告げた。
Aのアイディアに、ネビルは驚いた様な表情を見せた。
「それはそうかもしれないけど、この部屋の通路から避難するのは無しなのかい？ここならホッグズ・ヘッドに繋がっているし___」
ネビルの言葉にAは肩をすくめて、首を横に振った。
「それだと、全生徒がここに雪崩れ込んでいる間にカロー兄妹に狙われてしまうわ。私が、寮の先生方にもこの事を伝えるから__ネビルは移動の知らせが来たらみんなと共に大広間に移動して」
「解ったよ。でも君はどうするの？」
「私もすぐに大広間に向かうから」
納得しながらも、戸惑いの色を見せるネビルが不安そうに見つめる中、Aはバタン、と閉まる�猊�要の部屋�瓩離疋△�ら飛び出した。
8階の�猊�要の部屋�瓩�ら一番下の地下廊下に行くまでにはいくつもの階段を降り、廊下を渡り、様々な教室を横切る必要があった。
イースター休暇前から姿をくらましていたAは自分の姿がカロー兄妹や、他の生徒にまだ見られてはいけないと考え、自らが作った�狷�明マントもどき�瓩魃�織って目的の場所へと足を進めた。
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作者名：ひまわり。 | 作成日時：2021年10月3日 21時
