after:真っ赤なカーネーション ページ32
※プロポーズ後。結婚前。
降谷side
『はい?なんですって?』
それはある日のランチタイム。Aは俺が作ったハムサンドを頬張りながら、そんな声とともに顔を上げた。
つい先程まで美味しい美味しいと幸せそうにしていた顔から一転、何故だかめちゃくちゃ嫌そうな顔をしている。
そんな彼女に首を傾げつつ、俺はさっきと同じ言葉をもう1度口にした。
「だから…そろそろAのご両親に挨拶しに行かせてほしいなと」
『もう一度どうぞ』
「お前のご両親にご挨拶」
『聞こえないっすね』
「両親」
『理容師』
「挨拶」
『暗殺』
「はっ倒すぞてめえ」
絶対聞こえてるだろ。
軽く睨めばますます顔を歪められた。
なんだこいつ。なんでそんなに嫌そうな顔をするんだ。俺のハムサンドを食べながらその顔はやめてくれ。
Aは眉を寄せつつハムサンドを一口食べ、ようやく口を開いた。
『両親じゃないですよ。うちは母しかいません。父は幼い頃に他界しましたので』
「あぁ…」
…そういえばそうだった。
彼女が公安に入ってくる時に見た身辺調査の報告書を思い出し、流石にまずいことを言ったな、と反省する。
デリカシーに欠けることを言ってしまった。そりゃあ顔を顰めたくもなるだろう。
しかし「悪い」と頭を下げれば、彼女はキョトンとした表情を浮かべた。
『え、今なんで謝ったんですか?』
「え?いや、だって…」
ぱちぱちと大きな目を瞬かせた彼女は、一瞬視線を巡らせる。
そして『あ、なるほど』と納得したように頷いた。
『違いますよ、父がどうとか全く気にしてません。私が嫌がったのはもっと別のところです』
「そうなのか?」
『はい』
それなら一体どこだというのだ。
ハムサンドを食べ終わった彼女は手を合わせ、俺の方に向き直る。
そして大真面目な顔でこう言った。
『母をあなたに会わせたくないんですよね』
「え?」
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なでぃあ - すみません💦立夏さんの作品一覧の中でパスワード保護がかかっている作品を読みたいのですがパスワードを教えて貰えないでしょうか? (2023年1月10日 21時) (レス) id: b7c646722c (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - over the rainさん» ありがとうございます!!私の文章で幸せになって頂けたなんて私の方が幸せです!笑 ありがとうございました!! (2020年3月14日 22時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
over the rain - 話の構成も文章の書きかたも素敵で、幸せな気分です!これが神だ。嬉しくて泣けました(マジ)応援してます! (2020年3月5日 10時) (レス) id: a4bab14be1 (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - なのなの-VIIさん» わぁ〜!とってもご無沙汰な更新でしたが読んで頂けるなんてすごく嬉しいです!!ありがとうございます!!私もはっぴー満点で眠れます!笑 (2020年2月9日 0時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
なのなの-VII(プロフ) - 更新ありがとうございます! めっちゃ嬉しいです! おかげで幸せな気分で寝れます! (2020年2月8日 23時) (レス) id: 3d69e77dfd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:立夏 | 作成日時:2018年11月18日 21時