02 ページ16
はいどうもこんにちは、和風メイド服に着替えました赤井Aです。
日本大好き降谷さんからの反応が良すぎて割とガチ目に引きましたがそれはとりあえず置いときまして。
｢じゃあまずはお前の力量を見るから、なんか作ってみろ｣
ようやく落ち着きなさった降谷殿下は腕を組んでそんなことを言ってくる。
ま、まじかー…なんかって言われても作れるものなんて…
『あー…じゃあメイド喫茶で作り方覚えたオムライスを…』
｢作れるのか？｣
『１回作って店長に食べてもらったらAちゃんはフロアだけでいいからねって言われたんですよ』
｢余程酷かったんだな｣
『普通に作ったつもりだったんですけどねぇ。
じゃあ降谷さんは座って待ってて下さい』
そう伝えると、降谷さんは素直に座布団の上に座る。
それを見届けてから久しぶりすぎる料理に取り掛かった。
えーと、たまごたまご……後ろからの凄まじい視線を感じるけどもう気にしないことにしよう。今度振袖でも着てやろうかな。
レシピは大体覚えてる。ガシャガシャと不慣れ感丸出しな音を立てながら調理を進めていく。
最後に卵を上に載せて…あ、やべ破れた。まぁいっか。よし、これで完成だったはずだ。
１人前のオムライスを皿に盛り付け、お座りして待っている彼の前に置いた。
『はい、お待ちどーさまです』
｢へえ、見た目は思ったより悪くないな｣
いただきます、と丁寧に手を合わせた彼はスプーンを握る。
オムライスを前にスプーン握る降谷零とかめっちゃ面白いな。言ったら殺されるから言わないけど。
降谷さんは卵とチキンライスを掬い、口に運んだ。
形のいい口が動き、ゴクリと飲み込まれる。
そして彼は真顔のままで私に告げた。
｢まずい｣
『降谷さんオブラートって知ってます？』
｢お前が恋人でこれが俺のためだけに頑張って作ってくれたものなら言わないが、今の俺は教える立場だぞ。
批評はしっかりすべきだ｣
『なるほど何も言えねえっす』
どうやらシンプルにまずかったらしい。
それは残念。しかしそんなことを言われて引き下がる私ではない。
私はスクッとその場に立ち上がった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1961人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なでぃあ - すみません💦立夏さんの作品一覧の中でパスワード保護がかかっている作品を読みたいのですがパスワードを教えて貰えないでしょうか？ (2023年1月10日 21時) (
レス) id: b7c646722c (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - over the rainさん» ありがとうございます！！私の文章で幸せになって頂けたなんて私の方が幸せです！笑 ありがとうございました！！ (2020年3月14日 22時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
over the rain - 話の構成も文章の書きかたも素敵で、幸せな気分です！これが神だ。嬉しくて泣けました（マジ）応援してます！ (2020年3月5日 10時) (レス) id: a4bab14be1 (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - なのなの-VIIさん» わぁ〜！とってもご無沙汰な更新でしたが読んで頂けるなんてすごく嬉しいです！！ありがとうございます！！私もはっぴー満点で眠れます！笑 (2020年2月9日 0時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
なのなの-VII(プロフ) - 更新ありがとうございます！ めっちゃ嬉しいです！ おかげで幸せな気分で寝れます！ (2020年2月8日 23時) (レス) id: 3d69e77dfd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：立夏
| 作成日時：2018年11月18日 21時
