顔が良ければ全て良しだって未だに思ってるだろ！！【降谷零/安室透】

02 ページ2

｢そろそろ着れたか？｣

『あ、はい。あとちょっと…』


着付けは全部スタイリストさんに手伝ってもらってるというかおまかせしちゃってる。

話してるうちにいつの間にかほとんど完成していた。

お礼を言ってから改めて鏡に映る自分を見る。

纏っているのは純白のウエディングドレス。

まさかこれを着る日が来るなんてなぁ、と少し感慨深く思う。しかも相手が降谷さんだなんて。


最後にアクアマリンのドロップイヤリングを耳につけた。

やっぱりこれは忘れちゃダメだからね。
今日は試着だけど、本番でもちゃんと付けるよ。

さて、それでは旦那様にお披露目といきますか。
随分おまたせしてしまったようだし。

私は情緒もへったくれもなく、カーテンをバッと勢いよく開けた。



『見て降谷さん！！！さっすが私！！！
めちゃくちゃ似合うでしょ！！！！』


降谷さんはカーテンを開けたすぐそばにいた。

彼はいきなり姿を見せた私にピタリと固まる。

目を見開いて、そのままの姿勢で全く動かくなった。

………いや固まりすぎじゃない？

え、瞬きもしないで結構たったよ？この人大丈夫？

ていうかさっきの私のセリフ突っ込んでくれなきゃなかなかに恥ずいんですけど。

目の前でパタパタ手を振っても一向に気づかない。
そろそろ本当に大丈夫じゃなさそうだ。


『…降谷さん？』


遠慮がちにそう声をかける。

すると次の瞬間、降谷さんの綺麗な顔が一気に歪んだ。

03→←after：ウエディングドレスの似合う君

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す