輩先生と純情びっち【鬼滅の刃】

（6）解決策は金と ページ7

あーーーもう全ッ然わかんない！！

を体で表現するために全身脱力させ頭を垂れる。が、



「……痛い」



勢い余って机とごっつん。


さねみん(※不死川先生)はそんな私を気にかけてくれるはずもなく、私の向かい側の机で赤ペンを滑らせる。


対する私は不死川オリジナル数学プリントと真剣勝負。このままだったらガチで帰れない。やばい。




「どこまで進んだ？」


「(2)」


「1時間で1問しか進んでねぇじゃねぇか」


「ギブです」




手でバッテン作るが思いっきり不死川先生に潰される。いやほんとギブなんだって…！



「このままだとまじで単位ねぇぞ」


「卒業は……？」


「ぜってーさせねェ」


「鬼！！」



卒業できなかったらまじで困る。

それだけはほんとに困る。


大学進学とか考えてないけど留年はシャレにならん。




「いくら払えば卒業させてもらえますか」


「馬鹿かてめぇは。金の問題じゃねェ」


「じゃあ身体で……」


「ぶん殴る」




暴力教師しかいないわけ？キメツ学園って。

てか私のお誘い断るなんて贅沢！
顔がいいからって許さん！



「なんでもかんでも金や身体で解決すると思うなァ」


「お金と身体で解決できない問題はないと思ってた」


「とんだ問題児だな」




「で、どこわかんねぇんだ」とグイッと身を乗り出してくる不死川先生。


あ、玄弥くんと同じ匂いする。

賞状破ったり暴言吐いたりしてるけどなんだかんだ弟思いだよねーさねみん。



「ここ」


「あー指数関数だな。コイツを変数として………」




割と真剣に教えてくれるからには私も真面目に聞かないとね！と思ってシャーペンを握り直す。


気がつけば余裕で18時回ってた。
集中力すごい。私すごい。




「終わったぁー！！帰っていい？」


「あぁ。気ィつけろよ」


「変質者に襲われたら助けてねさねみん♡」


「綾瀬に関わったらろくなことねぇからなァ」


「助ける方違う！私を助けるの！」




「わかったわかったァ」とテキトーに相槌をうちながら「お疲れさん」と手を挙げて教室を出る不死川先生にバイバーイと手をふり返す。



校舎を出る頃にはもう薄暗くて、早足で家路についた。




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