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__なのに私が最終選別に向かう一週間ほど前に師範が亡くなった。
〜冬島家の屋敷〜
アカネ「うそ・・・ど、うして・・・・・・!?」
唐突の事に驚いたが、後に持病があった事を知った。師範は自らの命の残り火を知っていたのだ__それでいて弟子達には
一切告げなかったし苦しむ様子も見せなかった。突然電池が切れたように朝、師範は動かなくなっていた。
アカネ「どうして・・・・・・まだ師範に・・・さよならも言ってないのに・・・・・・っ!?」
私は絶望感に満ちてるかのように声を荒げて頭の中が混乱するくらい涙を流した。
アカネ「どうしてこんな急に・・・・・・ッ」
哀しさのあまりに気が動転して声が枯れるくらい泣き叫んだ。
アカネ「師範に・・・もっともっと鍛練とか稽古をつけてほしかったのに・・・・・・」
なのに何で・・・・・・・・・っ!?
アカネ「師範・・・・・・っ!」
あれだけ師範と一緒だったのに全く気づかなかった私は本当に愚かだ。涙が止まらず悲しくて悲しくて気づかなかった自分を憎んだ。このままだと私は隊士を志す事を直前で諦めていたかもしれない。
アカネ「師範からの手紙・・・・・・!?」
あの手紙がなければ・・・・・・・・・師範は私に遺書とも言える手紙を遺していたのだ。
『胸を張って生きろ!お前は、お前が思うより強い。志した事は決して諦めるな!
鬼殺隊士となり胸を張れ、アカネ! 冬島劉士』
そこには達筆な文字でそれだけが書かれていた。師範が死んだ事で鬼殺隊士を諦めかけ、夢を失いかけた私を見透かしたかのような言葉だった。だから私は涙を飲んで最終選別に向かえた。
アカネ「師範・・・・・・・・・行ってきますっ」
師範の遺書を御守り変わりとして無くさないように自分の懐に仕舞って最終選別をやる
第一話〜残酷〜
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作者名:ミミ、みあ@、黒魔霊歌 x他1人 | 作者ホームページ:なし
作成日時:2020年8月7日 0時