【あんスタ】『可愛い』魔法と王子様・短編集【逆先夏目】

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「あなたの名前を使えば、怪しまれずに先輩と話せると思っただけです。もともとあなたなんて嫌いなんですよ」



その言葉をきっかけに、後輩は豹変した。



「……何が王子様だ、何が魔法使いだ！魔法なんてありやしないのよ！にいな先輩がお姫様？笑わせないで！先輩は私の、私だけの王子様なの！それはこれからも変わらないのよ！あなたは何にもわかってない！」


後輩の大声が店内に響いて、お客さんがこちらを向く。その姿が怖くて、悲しくて、夏目くんの服の裾を握りしめた。私の知っている可愛い後輩は、もういないのだ。



「わかってないのは君の方みたいだネ……にいなはとっても可愛いボクのお姫様ダ。それから、魔法がないという発言は訂正して欲しいナ。だって、"魔法は本当にあるんだから"」



夏目くんが本気で怒っている。彼女もそれを察したのか、ぐっ、と黙ってしまった。


しばらくの沈黙の後、店員さんが来て後輩をバックヤードに連れて行った。誰かが苦情を言ったのだろうか。


これは後で聞いたのだが、その後、後輩は少しばかり警察からお叱りを受けたらしい。店内での迷惑行為、それから、私へのストーカー行為。


だけど私は、被害届を出さなかった。これがきっかけで今後のSwitchの活動に支障が出たら困る。彼女も反省しているようだし、大丈夫だろう。



「……にいなは、もう少し自分を大切にしたほうがいいネ」



その後、夏目くんから少々説教を食らったのは、ここでは割愛させていただきます。




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この作品に出てくるアカウント名は、作者が考えたものであり、実際のアカウントとは全く関係ありません！！！

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