No.027 ページ29
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『1人じゃなかったよ?…壱馬がね、選んでくれたの』
大樹「…それが、めちゃくちゃ悔しい」
『…』
大樹「ねぇ、俺の事、少しでも視野に入ってる?」
『え、?』
大樹「俺、頑張るから。…だから、少しでもいいから、見て欲しい。」
ゆっくりと頷いたAに大樹がほっと息を吐く。
大樹「…なんか、ごめん急に。」
『ううん、…ありがと』
じゃ、って大樹が背を向けて歩き始める。
Aはその背中が見えなくなったところでしゃがみ込んだ。
『…なに、これ、しんどいなぁ、』
顔を覆い下を向いたAは微かに肩を震わせた。
《鷲尾:…どうしたの?》
《井上:恋愛経験少ないからどうしたらいいか分からんのちゃうか?》
《Niki:分からないでしょうね…》
『なんか、難しいし、苦しい…』
カメラから目を背け顔を上げたAの頬には涙が一筋流れていた。
『…正直、大樹くんのことは、優しいお兄ちゃんって言うか、幼なじみみたいな感覚で、…恋愛対象として、見れない…』
《井上:…あー、》
『でも、それを言っていいのか分からない…傷付けちゃいそうで、怖い…』
傷付けたくない、と声を震わせるA。
そんなAに歩み寄る人の影。
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s - とっても面白いです!たくさん更新してくださり嬉しいです♪続き楽しみにしてます! (2020年10月25日 22時) (レス) id: 6f1a5651d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラベン | 作成日時:2020年10月23日 13時