35→優先すべきもの ページ36
第一種目は障害物競争。
全クラス参加な為怪我人は多いだろう…
まぁ私の様な不参加者は稀有だが経営科は不参加が多い。
それでも人数が居るのだから気が少し重くなる。
そんな事を考えながら私は大きなモニターにチラッと目を移す。
その直後、開始の合図が響き皆が走り出す。
そしてすぐに轟君の氷結が後方を襲った。
しかしその攻撃はA組なら誰しも予想出来て意外にも人数は削れず。
それにしても、B組がそれを察知し避けたのは少し驚きかもしれない。
まぁ、まだ2回程しか見てないから把握出来てなかったのかな…
「(なら、次はもっと見なきゃね…)」
そう思っているとインカムから声が流れた。
「≪植包さんは予定通りゴール地点で待機。怪我人が出たらそちらに搬送します≫」
その言葉を一文字一文字、真剣に聞き逃す事無く復読する。
それからマイクのスイッチを入れて、了解と一言返答をした。
さて、指示私はゴール地点で仕事の準備をしなければ…
「皆も頑張ってるんだ…」
私だって、頑張らなきゃならない。
一時的でも良いから”恋”を忘れてしまおう。
今は”夢”に集中しなきゃいけない。
…なんてそれが出来たら、きっと苦労なんてしてないか。
だったらせめて、暗い気持ちじゃなくて明るい気持ちで居よう。
「(さぁ、行こう…)」
今の私に出来る事はヒーローの卵への少しばかしのサポート。
例えそれだけでも、きっと役に立つはずだと信じて。
＜作者の蛇足＞
蛇足と言うより謝罪です。
完全に作者のミスで1話分入れ忘れて…
本来35話のものが34話として更新していました。
すいません……
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作者名：自宅警備員先生 | 作成日時：2017年10月16日 18時
