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Aside
「それでこんな時間にここで何してるんですか?」
A「あー、気分転換ですかね。」
「ほぅ、なにか行き詰まったことでも?」
A「まぁ少し」
男の人はうーんと顎に人差し指をつけて考え始めた。
「彼氏さんのこととか?」
A「え、なんでわかったんですか?」
「何となくですよ。」
A「……急に会えなくなっちゃって」
「引越しとか?」
A「そんなところです。」
引越しとは少し違うけど。
A「連絡する勇気もなくて。私、彼のこと何も知らなかったなと気づいたんです。」
「そうですかぁ。」
A「お兄さんは彼女いないんですか?」
「え?僕は全然。仕事一筋で……」
A「へへ、彼と似てます。」
お兄さんはちょっと待っててと立ち上がると、歩いていく。
なんだろうとそのまま待っていたら、目の前に紅茶の缶が現れた。
頭の上から急に目の前にきた缶を受け取ると、ベンチにお兄さんが座る。
「紅茶飲めます?」
A「飲めます。いくらしました?払いますよ。」
「ふふ、さっき少し走ってきたもので、喉が渇いてしまって。ついでですよ。」
大丈夫と断るお兄さんは大人の余裕的な何かを感じる。
A「お兄さんっておいくつですか?」
「ご想像にお任せします」
A「……25歳。」
「何故?」
A「大学出てそうで、会社でいい位置にいそうなので。大卒なら22歳、そこから就職してたら……って」
「いい推理です。」
ふふと笑うお兄さんは飲み終わったらしい缶を振りながら答える。
。
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藍梨 - すっごく面白いです!この作品に引き込まれるように読んでしまいました!続き頑張ってください、応援しています! (2021年8月22日 15時) (レス) id: 42bd1ecc91 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - 彼女ちゃも、新一ことも心配しているし、大切な恋人だし、マジで、彼女ちゃが小さくなちゃたあ、続きが楽しみです (2020年10月31日 21時) (レス) id: de686f9f84 (このIDを非表示/違反報告)
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