Book＿22 ページ25
・
「どうぞ入って」
『お邪魔します...』
こわごわと頭を下げてから微笑を称えるコナン君に催促され室内へ入る
見渡しの良い玄関先に揃えられた来客用のスリッパ
シンプルでいて上品なスリッパに足を通す
(やっぱりコナン君てお金持ち？)
統一感のあるアンティーク調の家具、パルテノン神殿やら出てきそうである
「荷物は適当な場所に置いてて。後で運ぶから」
『え、あ。...ありがとう』
至れり尽くせり一体どんな教育を受けて育ったのだと目を疑う程に同学年の男の子が眩しい
「じゃあまずは＿＿」
ギイィィ...とこれまた高貴な扉を押し開けたその先に見えたものは。
『＿＿わ...すごぃ......！！』
360度、何処を見渡しても本の山
夢とロマンがそっくりそのまま飛び出した書斎だった
「Aさんに紹介したい知り合いがいるんだ。連れてくるから好きな本でも読んでて」
それだけ残して颯爽と身を翻したコナン君から本へ目を移す
『本...沢山』
溢れる喜びと嬉しさで緩む口元を抑え、一人静かに歓喜に沸いた
(どれ読も...推理は勿論だけどミステリーからSFまで豊富過ぎる)
一冊一冊が分厚いその背表紙をなぞり暑い息を吐き出した
だがピタリと止まる指先
少し伸びた爪で“ある文字”を掻いた
『江戸川乱歩。...アーサー・コナン・ドイル』
互いあまりに有名な推理小説
よくまぁ隣同士に配置された事
不気味な笑みを内面に隠し、脚立を使わないと届かない位置に配置された本に手を伸ばす
(あと数cm＿＿)
「＿＿こちらの本をお求めで？お嬢さん」
横から伸びた筋肉質の腕
見上げていた視線を横へスライドさせれば脚立を使った私とほぼ同じ背丈でピンク頭のハイネック眼鏡お兄さんが軽々と本を掴んでいた
『(誰...)』
不審に思いつつも小学生さながら純粋な笑みを浮かべ目を細めた
『ありがとうございます。お兄さん』
糸目の端を下げて微笑む男性の、少し緩んだハイネックに視線を注いだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 486人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
未羽(プロフ) - ジンが律儀……ギャップ……=うちの好み……！！ありがとうございます(∩ω∩*`) (2020年5月8日 18時) (
レス) id: c79f5e12a9 (このIDを非表示/違反報告)
I like choco - 更新再開してくれませんか？ (2020年5月2日 11時) (レス) id: 1b7c1dd1e9 (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ - 桜猫さん» お優しくて泣きそうです！！ありがとうございます、頑張ります！！ (2019年8月26日 6時) (レス) id: 8527558b0b (このIDを非表示/違反報告)
桜猫(プロフ) - リンドウさん» いえいえ、これからも頑張って下さい！^^ (2019年8月25日 11時) (レス) id: b3a762d464 (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ - 桜猫さん» コメントありがとうございます！！えっそうなんですね！！？！？知識不足でコナン君もレーズン駄目なんだと自己解釈してました、大変申し訳ございません！！ (2019年8月25日 2時) (レス) id: 8527558b0b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：魅連×リンドウ x他2人 | 作成日時：2019年6月10日 1時
