Companion_20 ページ23
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周りの景色により映えるパステルカラーのランドセルの片翼を肩にかけ忘れ物が無いか確認したところで靴に履き替える
桜はすっかり散ってしまった春も中旬
もうじき暑い夏がやってくる
「Aちゃーん!!おはよ」
『おはよう歩美ちゃん』
「一昨日ぶりですね」
教室に足を踏み入れた開口一番に私の元へ来た歩美ちゃんと光彦君
『昨日は...諸事情があって来られなかったから』
まぁその諸事情と言うのもあの大怪盗のお屋敷に蔓延っていたからなんだけれど
皆勤賞と大々的に称される偽善活動(多分違う)も呆気なく終わりを告げる
別に皆勤を成し遂げたいが為につまらない毎日に通うのもなぁ。理解に欠ける
「__へぇ、諸事情、ね」
凍てつく向けられた声
聴こえた方へ振り返ると今しがた登校してきたばかりのコナン君の姿
その低めの声とは裏腹に、表情はそこまで荒んだものではなく比較的穏やかだった
『うん、諸事情。__いくら探偵の好奇心に強制されたとしても吐かなきゃいけない理由なんて無いでしょ?』
要約すれば『何も聞くな』
推理の先にそびえたつ物がなんであろうと、阻んでしまえば真実へとは辿り着かない
『__って、シャーロック・ホームズも言ってくれないかなって思ってたらホームズ探偵だから客観的には捉えられないね』
それはまるで言わば一種のジョークの様に。
シリアスな空気を
微かな後味悪さを
何の味気なさなくぶち壊す
たった一つ、予想外だったのは
「もしかしてAさんもシャーロキアン?」
一瞬にて態度がコロッと変化を遂げた彼
その瞳は“仲間を見付けた”と言いたげに高揚していた
『う、ん。全巻読んだ事無いけど』
シャーロキアンと言う程シャーロキアンではないと思うが好きであるのに違いは無い
取り合えず曖昧ながら頷く
「あ、チャイム」
唐突に流れたチャイムを合図に歩美ちゃんと光彦君が捌ける
...コナン君はというと
『...コナン君?席戻んないの__』
「じゃあさ」
その場で踏み留まる彼は言葉を重ねて見据えてきた
「__家、ホームズ全巻揃ってるし...今週末泊まり来る?」
『...え?』
流石に予想だにしない言葉で唖然と困惑が入り混じった
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未羽(プロフ) - ジンが律儀……ギャップ……=うちの好み……!!ありがとうございます(∩ω∩*`) (2020年5月8日 18時) (レス) id: c79f5e12a9 (このIDを非表示/違反報告)
I like choco - 更新再開してくれませんか? (2020年5月2日 11時) (レス) id: 1b7c1dd1e9 (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ - 桜猫さん» お優しくて泣きそうです!!ありがとうございます、頑張ります!! (2019年8月26日 6時) (レス) id: 8527558b0b (このIDを非表示/違反報告)
桜猫(プロフ) - リンドウさん» いえいえ、これからも頑張って下さい!^^ (2019年8月25日 11時) (レス) id: b3a762d464 (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ - 桜猫さん» コメントありがとうございます!!えっそうなんですね!!?!?知識不足でコナン君もレーズン駄目なんだと自己解釈してました、大変申し訳ございません!! (2019年8月25日 2時) (レス) id: 8527558b0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:魅連×リンドウ x他2人 | 作成日時:2019年6月10日 1時