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【備考】
◇ 過去
そんな生活の中でも休日には祖母の家に訪れて休んでいた三人だったが、巴が11歳の頃に祖母が老衰で死んでしまう。
それを機に三人は元々祖母が使っていた家に移り住み、両親から逃れることに成功。祖母が残してくれた貯金と、兄がバイトで稼いだ金によって、細々と生活していくようになる。
兄姉は巴をとても甘やかし、祖母と同じように欲しいものはなんでも買い与えた。しかし、当時の巴はかつてと比べて非常に自己評価が低く、兄姉がどれだけ肯定したり甘やかしてもずっと暗い顔でいた。
巴が中学校に進学する頃、兄はちょうど高校を卒業。高校時代の先輩を伝手に現在働いているカフェに就職し、本腰を入れて働くようになった。
一方、巴は少しずつ学校に顔を出すようになり、クラスにも少しずつ馴染んでいく。特にいじめなどもなく、無難な付き合いをしながらも無事に日々を過ごしていた。
翌年、姉が高校を卒業して大学に進学。そこで彼女は同じサークルの先輩で、後に巴の師匠となる人物――艸楽と知り合い、彼を二人にも紹介する。幸運にも兄弟揃って彼と親しくなり、彼は頻繁に椿家に訪れるようになる。
そしてさらに二年後、巴も晴れて普通科高校に進学。それを機に、巴は姉に以前から興味のあったプログラミングを教えてもらうようになり、それに関連して艸楽にも習うようになった――のだが、その時になぜかダークウェブへの行き方を教わり、使っていたパソコンを壊してしまう。
そのお詫びとして巴は艸楽に新しいパソコンを買ってもらい、それは今でも大切なものとして使い続けている。巴はその頃から少しずつ艸楽からハッキング技術を学び、高校を卒業する頃には大抵の情報にはアクセスできるようになっていた。
大学に進学した頃、巴は艸楽に連れられてはじめて闇市に足を踏み入れる。そこで当時のGambitのホームに通され、そこで艸楽に「将来的にここに入ることになる(意訳)」と言われ、呆然としたまま図書館へと連れ戻された。闇市コードを教えてもらったのもこの時。
それから二年後、艸楽の言う通り巴はホームに認められ、闇市の一員となる。その数週間後に艸楽は突如行方不明になり、その後彼の死亡が確認された。そうして半ば世襲のように、巴はGambitのメンバーになることとなった。
※3 兄弟三人で生活していた当時は、双葉が家事を担当していた。
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小噺
高校時代は文芸部に所属していた。
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