【暗殺教室】アスピラスィオン【赤羽業】 (ページ15)

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暗殺１５ページ15

力が思うように出なくて挫折しそうになったとき。

見覚えのある赤い髪。

そして彼の匂い。

カルマくんだ。

「何してんの？楽しそうだねー俺も混ぜてよ」

優しそうな口調だが、怒っているのが分かるくらいの気迫だった。

「ひっ…赤羽？！」

「やばいぞ、お前ら…逃げろ！」

「お、おうっ…！」

慌てて三人は走っていった。

「本気で殴りかかったりしないよ…許しはしないけど」

彼は小言で呟くと、一目散に私の元へ来てくれた。

迷惑かけて怒られるかもしれない…。

罪悪感と、開放感が入り混じって座り込んでしまった。

「大丈夫？怪我とかしてない？」

「えっ…」

ふわっと優しい声だった。

顔を上げると、心配そうに見つめる彼。

どうしよう、そんなに優しくされたら私…。

「ごめんね…カルマくん……っ。助けてくれてありがと…」

涙が止まらなかった。

人の優しさがこんなにも温かいものだと初めて知った。

「無事で良かった、遅くなったから…俺、絶対助けなきゃって思ってさ」

「でも…迷惑かけちゃって……」

「ううん、迷惑とかじゃない。俺が正しいんだから。Aちゃん助けて何も悪いことなんてないよ」

そう言うと、彼の温かい手が私の頭に触れる。

その手が何よりも安心できた。