検索窓
今日:115 hit、昨日:54 hit、合計:307,136 hit

. ページ5






廊下を進んで大きな襖の前で止まった。




「辰哉、お客さん連れて来たよ。」




鶯色の着物の人がそういうと、襖が開いて「辰哉」というひとが出てくる。



「亮平、ありがとう。」


「珍しいね、客人なんて」


「佐久間が連れて来たんだよ、なんでも酷曇の近くにいたみたいでね、傷だらけで立ってたんだって」


「酷曇に当てられたかもしれないね」


「だから手当てしようと思ってさ」


「そうだったんだ
 照にはもう知らせたの?」


「まだ。なんだか都近くの森の方で動きがあったみたいだから調べに行ってるよ」


「森でなんて珍しいね」


「照もおんなじこと言ってたよ」


「うーん、一応目黒にも知らせておこうか?何かわかった時動きやすいしね」


「それがいいね。頼んでもいい?」


「言っておくよ」




なんの話か分からなかったが、一つだけ思い当たることがある。
さっきまで森にいたのはわたしで、そこであった"動き"というのは多分、あの気味の悪い冷気のことだろう。




「康二ももうすぐ帰ってくる頃だろうから涼太に夜食を頼んでおこうか?その子も食べるだろう?」


「そうだね、傷の手当てをしたら何か口にできるものをと思っていたから、それもお願いしていいかい?」


「伝えておくよ」




亮平と言われたその人は、わたしに笑いかけると廊下の奥へ行ってしまった。




「葵、中へお入り?
傷の手当てをしよう。」

.→←.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (464 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1125人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Asura(プロフ) - ありがとうございます!楽しみなしてます😆 (6月9日 1時) (レス) id: 79a3f00215 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - Asuraさん» はじめまして!コメントありがとうございます!まだ続編移行しておりませんので、しばしお待ちください!移行しましたら移行先貼りますね😊 (6月8日 1時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
Asura(プロフ) - 初めまして!スヒョンさんのお話大好きです❤️いつも更新楽しみにしながら読ませていただいてます😆突然なのですが、続編の移行先はどこになりますか? (6月8日 0時) (レス) id: 79a3f00215 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - 39ra1sh0wさん» コメントありがとうございます!usermho6x4ya37←こちらになります!作品名検索でも出てくると思います! (6月7日 22時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - はなさん» はなさんコメントありがとうございます!嬉しいです😊 (6月7日 22時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:スヒョン | 作成日時:2023年4月22日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。