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ー村上ー
妖達がそれぞれ影に入り、俺と蓮はそのまま彼女の元へ歩いていくと、彼女を囲むように立った。
佐久間「いい？俺たちの事、信用ならないだろうけど、心を閉ざさずに記憶を思い返して欲しい。」
『はい、』
深澤「じゃあ、ここに座って。真都と蓮の手を握ってくれる？」
『、、はい。』
少し躊躇ったけど、俺の差し出した手を握ってくれたその子の手は少し、震えていた。
村上「ほら、蓮も。」
目黒「、、あぁ。」
蓮が差し出した手の上にその子が手を乗せると、蓮は「仕方ない」というようにため息を漏らしながらもその子の手を握ると、目を瞑った。
その中でも一番霊力が強い俺と蓮を通して、妖達の力を借りながら他のみんなにも記憶を共有する。
村上「じゃあ、行くよ。」
目を瞑ると、握ったその子の手から俺の手に、頭に、記憶が、その時のこの子の感情や思考と共に流れ込んで来る。
ーーー
訳がわからないまま、閉じ込められる生活。それだけでも気が狂いそうになる。とてつもなく広く、寒く、暗い祠の中。端の方に自分の体を抱くように小さく蹲った彼女の姿がじわじわと見えてくる。
本当に、このまま、死んでしまうんだ。
一人で、死んでしまうんだ。
もうあれから、３日くらいは経っただろうか。
本当に食事は運ばれてこなければ、人も来ない。
孤独と死への恐怖に押しつぶされそうになる。
『父上、、母上っ、、、廉っ、、』
と、その時だった。
カタカタと音を立てて、行燈が揺れだしたかと思ったら、地面が大きく揺れる。上からは土屑がパラパラと落ちてきたかと思えば、大きな音を立てて今にも崩れそうだ。
『っ、なにっ？！何が起こって、、』
すると、ガタンと大きな音を立てて紙垂が張られていたあの石が真っ二つに割れていた。
『石が、、』
廉「Aっ！！」
聞き覚えのある声に、力の入らない体が反応する。
『、、廉っ？、』
廉「こっちに来い！逃げるぞ！」
何重にもなっている柵を、廉が一つずつ鍵を開けながら呼びかけている。
力を振り絞って立つと廉の元へ駆け寄った。
『廉っ、、』
廉「ごめん、、俺何もできなくてっ、。とにかく、今はここから離れないと、いい？」
7年振りに会った廉はすっかり姿が変わっていたけど、懐かしさに涙が溢れた。
わたしは廉に担がれるように、久々に地上に出たけれど、そこには目を疑うような光景が広がっていた。
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Asura(プロフ) - ありがとうございます！楽しみなしてます😆 (6月9日 1時) (
レス) id: 79a3f00215 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - Asuraさん» はじめまして！コメントありがとうございます！まだ続編移行しておりませんので、しばしお待ちください！移行しましたら移行先貼りますね😊 (6月8日 1時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
Asura(プロフ) - 初めまして！スヒョンさんのお話大好きです❤️いつも更新楽しみにしながら読ませていただいてます😆突然なのですが、続編の移行先はどこになりますか？ (6月8日 0時) (レス) id: 79a3f00215 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - 39ra1sh0wさん» コメントありがとうございます！usermho6x4ya37←こちらになります！作品名検索でも出てくると思います！ (6月7日 22時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - はなさん» はなさんコメントありがとうございます！嬉しいです😊 (6月7日 22時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スヒョン
| 作成日時：2023年4月22日 2時
