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ー深澤ー
木の幹にもたれかかるその子に玉藻とマタタビが駆け寄った。俺たちと初めて会った時の彼女とは違い、髪は腰まで伸びていて、見える範囲の傷は全て治っていた。
佐久間「傷が、、」
阿部「うん、治ってるね」
深澤「そんなこと、あり得るのか、?」
崇徳上皇「かぐや様の力は全てにおいて優れているが、再生や治癒に長けている。あの一瞬で直してしまわれたんだろう。」
玉藻「でも、呪いまでは消せなかったみたいだよ」
阿部「陰陽師の奴らに呪いをかけられたって言っていたけど、本当なのかな?」
崇徳上皇「本当だ。俺が見た記憶と一致する。」
佐久間「え?どういうこと?」
マタタビ「待って、とにかくこの子を雪乃屋まで運ぼう。」
玉藻「このままじゃ凍え死んじまうよ。」
深澤「、、そうだな。玉藻運んでくれるか。」
玉藻「あいよ。」
佐久間「そういえば、鬼蜘蛛は?」
阿部「いなくなってる、」
崇徳上皇「あと霧に連れて行かれたんだろうな。」
深澤「とにかく、この子から事情を聞かないことには何もできないな。」
玉藻の背中に乗せたまま俺はその子を支えながら雪乃屋へ戻るこのになった。
客間に布団を敷いて寝かせると涼太がやってくる。
宮舘「ご飯は食べられそうにないね。」
深澤「あぁ。もう日が明けてしまうし、店の準備もしなきゃいけない。」
宮舘「辰哉は寝なくても平気?」
深澤「何言ってんだ。俺たち妖憑きは、多少寝なくったって、飯が食えなくったって死にはしないだろ。」
宮舘「それは、、そうだけど。」
佐久間「真都達は?」
宮舘「真都はまだ大広間にいるよ。照達は寝てるけど。」
阿部「そうか、。」
宮舘「俺、全然把握できてないんだけど、その子は一体、、」
佐久間「俺たちにもよくわからないんだ。本人から事情を聞かないといけないんだけどね。」
宮舘「そうか。なら朝ごはんの支度をしておこうね。目が覚めたら食べさせてあげよう。お腹空いてるだろうしね。」
阿部「うん、ありがとう。」
宮舘「亮平達も何か食べるだろ?昨日の夜食がまだ残ってるよ?」
佐久間「いただこうかな。死にはしなくても人並みに腹は減るからね。」
玉藻「私たちはここに残るよ。この子を見てなくちゃ。」
マタタビ「あたしも。」
崇徳上皇「、、我も。」
阿部「うん、わかった。お願いね。」
崇徳上皇「御意。」
俺たちはその子を妖達に任せて、腹を満たすために大広間へ向かった。
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Asura(プロフ) - ありがとうございます!楽しみなしてます😆 (6月9日 1時) (レス) id: 79a3f00215 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - Asuraさん» はじめまして!コメントありがとうございます!まだ続編移行しておりませんので、しばしお待ちください!移行しましたら移行先貼りますね😊 (6月8日 1時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
Asura(プロフ) - 初めまして!スヒョンさんのお話大好きです❤️いつも更新楽しみにしながら読ませていただいてます😆突然なのですが、続編の移行先はどこになりますか? (6月8日 0時) (レス) id: 79a3f00215 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - 39ra1sh0wさん» コメントありがとうございます!usermho6x4ya37←こちらになります!作品名検索でも出てくると思います! (6月7日 22時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - はなさん» はなさんコメントありがとうございます!嬉しいです😊 (6月7日 22時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スヒョン | 作成日時:2023年4月22日 2時