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？「あんた、名前はなんていうんだい？
口は効けなくても名前くらいはあるだろう？」
名前か。
本名を答えても良いのだけれど、念には念を入れておこうと自分の着物を指差した。
？「着物？柄かい？青海波、、
青海、、せいがい、あおなみ、、あお、青い、」
適当に頷くと私の名前は「葵」になった。
？「葵はどうしてそんな傷だらけなんだい？
何かあったのかい？」
聞いてもいい事はないだろうになんだってこの人はさっきから質問ばかりするんだろう。
黙っていると「着いたよ」と声をかけられる。建物には薬舗の文字の暖簾が掛けられていた。
どう見ても薬師には見えないその人はためらいもなく建物の中へ入って行った。
？「今帰ったよ」
その人の後ろに隠れるようにして中に入ると藤色の着物を着た色白の男の人が奥から出てくる。
「遅かったじゃないか。
おや？珍しいな、客人かい？」
「酷曇を追っていた先に立ってたんだよ。
傷がひどいんだ、手当してやってくれないかい？」
「へぇ、酷曇のねぇ。」
「口が効けないみたいなんだよ。
とりあえず薬湯に入れてあげておくれ」
「上がりな？服も新しいのを用意してあげようね」
藤色の着物の男の人は目を細めて笑うと手招きして中に案内してくれた。
癖なのだろうか、藤色の着物のその人は袖の中に手のひらまですっぽりと隠していた。
「名前は？」
「葵と言うらしいよ」
「葵か、いい名だ。
しかしこんな夜半になんだって一人で出歩いてたんだい？男の子とはいえ、近頃物騒だからね、用心しなくてはいけないよ？」
そう、わたしは女でありながら髪を短く切り、青海波の着物に帯を腰に巻いてその上から紺色の袴を履いていたのだから、どこからどう見ても男にしか見えない。
女の格好で出歩くよりもこちらの方が何かと都合がいいと踏んだが、アレに出くわしたからなんの意味もないけれど。
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Asura(プロフ) - ありがとうございます！楽しみなしてます😆 (6月9日 1時) (
レス) id: 79a3f00215 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - Asuraさん» はじめまして！コメントありがとうございます！まだ続編移行しておりませんので、しばしお待ちください！移行しましたら移行先貼りますね😊 (6月8日 1時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
Asura(プロフ) - 初めまして！スヒョンさんのお話大好きです❤️いつも更新楽しみにしながら読ませていただいてます😆突然なのですが、続編の移行先はどこになりますか？ (6月8日 0時) (レス) id: 79a3f00215 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - 39ra1sh0wさん» コメントありがとうございます！usermho6x4ya37←こちらになります！作品名検索でも出てくると思います！ (6月7日 22時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - はなさん» はなさんコメントありがとうございます！嬉しいです😊 (6月7日 22時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スヒョン
| 作成日時：2023年4月22日 2時
