先輩、笑わないで《SG》 (ページ23)

今日:16 hit、昨日:2 hit、合計:22,940 hit

→21→ ページ23

.

.

次の日も

また次の日も先輩は来なかった

.

そして先輩が来なくなって5日が過ぎた

.

.

ジンさんにも事情が分からないらしい

連絡をしても繋がらないまま

もちろん私の携帯への返信も来ない

.

私は毎日はやくバイトに入るようにして

ひたすら先輩を待った

.

.

.

.

.

「ぁ」

.

.

.

.

「･･･先輩･･････････っ！！！！」

その日突然現れた

フラフラとする見慣れた人影が遠くから歩いてきて、店に入った

.

よれたシャツ

ボサボサとした髪型

腫れた目

引きずる足

.

.

「先輩！先輩、･･･っ

ジンさん！！！！先輩来ました！！！！！！！」

.

.

.

先輩の目には

何も写ってなかった

ただ、一点を見つめて

言葉も発さない

.

.

.

.

.

『ユンギ！！！！！！！！』

ジンさんは急いで走ってきて、

ユンギ先輩の腕をつかもうとした

.

ユンギ先輩は、勢いよく振り払った

.

.

.

まるで別人のようだ

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

「先輩、っ、
どこ行ってたんですか？！連絡もなしで･･･」

.

『死んだ』

.

.

.

.

.

「え？」

.

.

.

.

.

.

.

『彼女が、死んだんだ』

.

.

.

.