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ただ、力が入らなくて。
切なくて。
叶わなくて。
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『A!!!!』
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私はフラッと立ち上がって力なく抱きついた
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『・・・ジミン・・・どうすればいいの私・・・・・っ・・・・』
ジミンは無言で私の背中を撫でてくれた
電話してからすぐに来てくれたからまだ息が上がってる
「先輩、彼女いるって・・・
顔赤かった、嘘じゃないよ・・・
あんなに好きだったのに・・・っ
私に頭ポンポンとかしないでよ
勘違いしちゃうじゃん、っ
だったら一緒に帰らないで欲しかった・・・!
笑いかけないで無愛想のままで良かった
優しくしないで欲しかった
名前でよんで欲しく・・・・・・っっ
苦しい
なのに、なんでまだ、
好きなの・・・〜〜っ」
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一回好きになったものは簡単に嫌いになんてなれないから
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ジミンはずっと何も言わず聞いてくれていた
暖かい手が安心する
もうすっかり暗くて人がいない道に、
私の声だけが響いていた
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『・・・落ち着いた?』
「・・・うん
ありがとう」
良かった、なんて笑うジミン
こんな時まで私に笑ってくれる
安心させようとしてくれる
『・・・それでこれから、どうするの?』
さっき移動した公園のベンチが冷たい
風が冷たい
「・・・今までどおり、先輩と話したい」
『・・・うん』
「失恋しても、まだ好きだから」
笑顔を見せたつもりだったのに
ジミンが切ない顔をして
『無理して笑わないでよ』
なんて言うから、また泣きそうになった
けど、泣いていられない
全力でこらえる
「まだ、諦めるなんて、言ってない!」
ベンチから立ち上がって勢いよく言った
そう、まだ私の恋愛は終わってない
『・・・・・・そうだよ、それがAだよ』
ジミンもつられて立って、言ってくれた
私の背中をドンっと押して、笑って
『頑張れよ!!』
って
「もちろん!!!」
心から笑えた
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先輩、好きです
私まだ、勝手に好きでいてもいいですよね
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作者名:とっと子 | 作成日時:2017年10月27日 0時