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楽屋に残されたわたしたち。
向井「どしたん?何でそんなに機嫌悪いん?」
「べつに……」
深澤「もう康二〜、このお姫様の機嫌取りしてきて」
「ちょっと、言い方っ……」
向井「任せとき〜、ほら、行くでー?」
私の手を優しく掴み部屋の外に出た康ちゃん
向井「もう、機嫌治さんとみんな心配するやろ?」
「だって……」
向井「どしたん?何かあったん?」
何か、あったよ
康ちゃんの恋愛対象外ってことが判明したって大事件が。
でも康ちゃんからしたら
勝手に盗み聞きして、勝手に機嫌悪くなって
こんな迷惑な話ないよね
もしかして今もめんどくさいな〜とか思われてんのかな。
それだったらすごく嫌だな。
向井「ほら、どれか飲みたいの選び?」
「…なに、ジュースで機嫌取り?」
どこまでも子供扱いしてくるじゃん
だけど
向井「今これくらいしかないからしゃあないやん?ほら、どれがええの?」
「……りんごジュース」
向井「アハッ、本当に可愛いやつやな〜?(笑)」
その笑顔も
優しく繋がれてるこの手も
やっぱり好きだなって思うし、離したくないなって思っちゃう
「康ちゃん、好きだよ」
ごめんね、諦めることできなくて。
でも大好きだから、絶対振り向かせてみせるんだから。
繋がれてる手の力が少しだけ強くなったことを感じながら、私は1人で意気込んでいた。
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作者名:chi | 作成日時:2021年4月25日 16時