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そっと紙を渡せば、無言で受け取ってくれた大我くん。
それに目を落とし、何か喋ろうと口を開いたけど、気づかない振りをした。
「分かってる……。大我くんがもう、私の事好きじゃないことも、他に好きな人がいることも……。全部、分かってるよ……。」
だから、もう、
「はっきりと、振って欲しい…………。」
「…………は？」
「じゃないと私、この関係性にいつまでも甘えてしまうから」
「……。」
「そんなことされたら、大我くんだって迷惑でしょ？だから、お願いっ、……。ちゃんと振ってっ……、」
泣きたくなんかなかったのに、いつの間にか大粒の涙がポロポロとこぼれ落ちる。泣き止みたくても、全然いうことは聞いてくれない。
そんな私をみてチッと一つ舌打ちをした後、「言いたいことはそれだけかよ」とかなり苛立った声が聞こえた。
ああ……今から振られるんだな。
覚悟を決めコクンと小さく頷いた。
だけど、
「お前まじでいい加減にしろよ？」
思っていた展開と全然違くて涙がピタッと止まる。
…………どうして、抱きしめられてるの？
思わず離れようと手に力をいれれば、更にギュッと強く抱きしめられる。
「ね、大我っ、」
「黙って聞いてれば好き勝手言いやがって」
「えっ……？」
「この間の電車の時もそうだよ」
「何言って、」
「俺にとってお前ってなんなの？って。なんだよそれ」
「……。」
「彼女だろ。」
「…………え？」
「お前は俺の彼女でしょ。」
違うの？って。
「え、は、」訳が分からなくて、先程よりも強く彼の肩を押せば少しだけ間隔ができた。顔を上げれば思っていた以上に綺麗な顔が目の前にあってクラクラする。
だけどそれ以上に確かめたいことが、
「ねえ、今のっ、」
「なに。」
「彼女っ、て……」
「まじでお前しばくぞ。」
言葉は荒いけど、慌てふためく私を見つめるその目はかなり優しいものだった。
「っ、……」
知ってる、この顔。
だって、昔よく、受けていたものだったから。
そして思い出す、田中くんとナオの言葉。
ねえ、期待しちゃってもいいの…………？
「大我くんは、……」
「…なに？」
「私の事、好きなの……？」
「いい加減にしろよ？」
「っ、だって、」
「好きだよ」
「…………え？」
「好きに決まってんじゃん、彼女なんだから」
その言葉を聞いて、止まっていたはずの涙が再び流れ落ちた
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ちい(プロフ) - 大好きな作品に出会えましたありがとうございます♡Twitterも覗きに行きます♡ (8月6日 14時) (
レス) @page19 id: c90a08384d (このIDを非表示/違反報告)
chi(プロフ) - あおいさん» コメントありがとうございます。また、お待たせしてすみません（ ; ; ）番外編も作ろうと考えてますので少々お待ちください(^^)ありがとうございます！ (2023年2月1日 21時) (レス) id: ad245d709c (このIDを非表示/違反報告)
chi(プロフ) - 彩花さん» コメントありがとうございます。また、お待たせしてすみません（ ; ; ）リクエスト頂いたお話とても面白そうでぜひ参考にしたいと思います！ありがとうございます！ (2023年2月1日 21時) (レス) id: ad245d709c (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 更新ありがとうございます！続きを楽しみにしてました!!リクエストなんですけど、体育祭の後の話を少しでいいので見てみたいです！ (2023年1月30日 12時) (レス) @page50 id: 09f424ba98 (このIDを非表示/違反報告)
彩花(プロフ) - 更新ありがとうございます！密かに待ってました！そしてお疲れ様です！リクエストなのですが学生で京本大我くんが好きでアピールしてる女の子と全く興味ない京本大我くんのお話が見てみたいです、、！ (2023年1月28日 23時) (レス) @page50 id: 882fe032cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：chi
| 作成日時：2022年6月18日 16時
