NIGHT 1 ページ48
Side A
ワンシーンも撮れず帰った次の日の朝、現場に行ったら監督に、今日は一日休みだと言われた。
最初の予定なら僕には毎日撮影の予定が入ってて、昨日も進んでないから今日は頑張らなきゃ、と思ってたのに。
やることもなくて、見学したいと言ったらなぜか断られた。
「部屋で休んでなさい」という監督の細い目は優しさ、というよりももっと鋭くて、見定められているような、緊張感を感じた。
そのままもう流石になれた車椅子でホテルに戻って、ベッドに腰掛ける。スンヒョニヒョンとも部屋を分けられてしまって、流石にこれは何かの意図があるとわかる。
スンヒョニヒョンと話したことがとっても重要なこともわかってるけど、実戦となると別問題だ。
ヒョンは僕にいろんなヒントを与えてくれたけど、結局答えを出すのは僕自身なんだ。
あの夜、ヒョンといったカラオケでヒョンはたまに難しい顔をしてた。
それがきっと僕のことを考えた上での表情なこともわかって、申し訳なかった。
ヒョンは僕のためにいろんなことをしてくれたのに、応えられない。応えたいのに。いつだって、僕は応えたいのに。
BTSのヒョン達にだってそうだ。毎回根気強くダンスを教えてくれるジミニヒョン、ホソギヒョン。
僕をじっと理解して、見守ってくれるジニヒョン、テヒョイヒョン。
ラプモニヒョンやユンギヒョンが目指す、みんなが手を伸ばす目標に、僕だって力を合わせたい、一員になりたいのに。
それに、僕は..........。
ゔゔ、と携帯が震えた。
表示名は、『ジョングク』
久しぶりに表示される名前だ。
『................もしもし?』
JK「.............................................A?」
長い沈黙だった。ジョングクの息遣いが荒い。遠くで反響する声も聞こえるし、練習室?ダンスの練習中なのか。
『休憩中?時間ないんじゃないの』
JK「お前だっていま撮影中じゃないのかよ」
『.............................』
JK「まあ、いいや。いま話せるんでしょ?」
『うん』
JK「...........俺、謝らないよ」
『え?』
正直、ジョングギとギクシャクしてるのは感じてたけど、その原因については忘れかけていた。
そうだ確か、僕が、心配したグギの言葉を蔑ろにして、だったか。
『僕が謝ればいいの?』
JK「え」
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飴雨(プロフ) - チュゴラ...(°д°) (2022年1月9日 22時) (レス) @page49 id: 611491bcf0 (このIDを非表示/違反報告)
もこもこ - 名前まんまです笑カタカナにすらしていません。たまに名前を変えるときはユウって入れています。どっちも2文字なので字数オーバーしたことはないですよ。いつも楽しみに読ませていただいてます!ユンギペンより (2020年5月22日 23時) (レス) id: 29b5bff5d8 (このIDを非表示/違反報告)
レイコ(プロフ) - 作品が大好きでいつも楽しみにしてます。名前思いっきり本名カタカナで入れてますwww (2020年5月20日 12時) (レス) id: 910148a662 (このIDを非表示/違反報告)
sai - 前の作品も読みました!!いつも楽しみにしています。フラグ回収がいつも凄くて‥‥!更新応援します! (2020年5月20日 0時) (レス) id: 4245d4dd85 (このIDを非表示/違反報告)
a(:(プロフ) - 月と書いてユエという中国読みがあるらしく、その名前で設定しています。リクエストは特になく、いつも楽しく読ませて頂いてます。ありがとうございます。 (2020年5月19日 21時) (レス) id: d60ff01a2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すばる | 作成日時:2019年12月24日 1時