備忘録 Ⅳ (ページ42)

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＃170．とある日の嵐ページ42

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　10月ももう終わりに近づいてきたとある日。

　11月3日に行う会見が近づいてきており、VSとVSの撮影の間に打ち合わせを行ってきた。ちなみに、世界を見据えてということで、会見では英語での説明パートを任された。

　そして今はYouTubeの撮影。

　SNSはYouTubeの他にもTwitter、Instagram、Facebook、TikTok、Weiboを開設することとなり、Twitterと Instagramはすでに個人で開設している私が主となり動いていた。

　動くと言っても、これから徐々に皆へ使い方を教えていくと言った方がいいか。なんだかすごく頼りにされている。

「YouTubeを始めるということで今の心境はどうですか？」

『そうですね、私はみんなと違ってSNSは昔から開設してますけど、YouTubeはチャンネル持ってないので……今のところは楽しみ半分、緊張半分って感じですかね笑』

「ちなみに、瀬那さんだけTwitterとInstagramを開設された理由とかはあるんですか？」

『私だけという部分に関しては、特段理由とかはないんですけど、多くの方と少しでも距離を近くに感じていたかったのと、正確な情報を自分から発信する場が欲しかったというのが開設した理由ではありますね』

　少し前にシィさんと話したタイムリーなことを……と内心思いながらも、言葉を選んで本当のことを伝えていく。言葉の一部を切り取られて、悪いように使われるのは避けたい。

「では、これまで個人のYouTubeを開設しようとは思わなかったのですか？」

『YouTubeは…、個人でするには撮影と編集を行う時間が取れないだろうなと思っておりまして、企画力がある方でもないですし』

「個人でするには難しかったということですね」

『ええ。その点、嵐としてYouTubeを開設できるのは嬉しいです。多くの方に嵐を知っていただく良いきっかけになるでしょうし、事務所として初めて一歩目を踏み出すこととなるので、後輩へ新たな道を開いてあげられるかもしれないということも考えています』

　新しい方法。新しい考え方。

　……それが成功するのか失敗してしまうのかは誰にもわからないけれど、前例がないから、と誰も踏み出さずにいるだけでは、前例がないままで終わってしまう。

　だったら、自分たちがやってみようとなった。

　休止を前にして、何が出来るのか、何をしたいのか、ファンの方々と事務所の人たちへどんな恩返しができるのか。

　そう考えた時に行き着いた答えの一つがこのカタチだった。

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