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『えぐ、うっ、うぇぇ、』
「せんぱーい、悪かったすからぁ、抱っこさせてくださいよぉ...」
『いやぁ、トントンのとこおるぅ、ショッピ怖ぃいい』
騒ぎを聞き付けて集まった仲間たちは直ぐに私を保護(?)してくれた。
何なら小さくなりすぎて私だと気づかなかったらしく、ショッピくんが城下のどっかの娘を連れ去ってきたのだと一瞬疑ったものも居たらしい。
危ねぇよお前、普段どんな態度してるんだ。
ついでにいえば私は記憶こそあるものの精神まで退化しているらしく、泣き止まずグズグズとトントンの首に必死にしがみついているわけで、ショッピといえばそのトントンの横に陣取り私の顔を必死で覗き込もうとするわけである。
どうでもいいことなのだが、子供というのはある程度危機察知能力があるのだなと知った。ショッピがこんなに怖く見えるとは思ってみなかったぞ。
『これいつになったら治るん...』
「くられ先生によると1日ほどだと」
『そんなにかかるん...』
「そんだけしか楽しめないのにどうして来てくれないんです!?もう2時間と31分と45秒損してますよ!!さあ!早く膝にどうぞ!!」
『一生損しといて...』
「見たところ小学生ぐらいですよね!はあ、どストライクゾーンですよ!訓練終わりを狙ってよかった!細い足がよくわかる!!欲を言えば素肌で見たかったけど、訓練用タイツもそれはそれでいい!!」
『トントン...止めてよ...あの人』
「...俺は現実から目を背けたいねん勘弁してくれ」
放っておけば永遠に語り続けそうなその勢いに目を逸らす。すると太ももあたりをするりと撫でられた。
『ひっ!!』
驚いて身をよじるとトントンの身体と隙間が出来たらしい。
あっという間にトントンから奪われた私はショッピの膝の上に向かい合うように座らされる。そのままぎゅう、と抱きしめられ、体の小ささを確かめるかのように頭を撫でられたり腕をまわされたり、ほとんどお人形さん状態にさせられた。
「あぁ、最高...小学生ええわぁ...」
周りのメンバーの冷めた目など諸共しないショッピに撫でくりまわされ、その日は一日を過ごした。
鬱とシャオロンが若干羨ましそうな目でショッピを見ていたことなど、私は知らない。
...そう知らないのだ。
_________…
衝動書き&壮大なイメージ崩壊失礼しました。
正直楽しかったです。
望むもの【ut】→←twinkle little star【sp】
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ちぃ汰。(プロフ) - 了解しました。続きで書くのでしたら是非拝見させて頂きます。宜しければ続きである事を表記していただけたら幸いです。楽しみにしています。 (2019年10月5日 14時) (レス) id: 3f437b8d31 (このIDを非表示/違反報告)
絶対匿名03(プロフ) - ちぃ汰。さん» ひたすら毒素の詰め合わせ、と言う短編集にて毒素の話として書こうと思っています。よろしければ閲覧していただけると幸いです。 (2019年10月5日 13時) (レス) id: b60e961817 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ汰。(プロフ) - 絶対匿名03さん» コメントありがとうございます。続きを書いていただけるのでしたら是非拝見したいです。もしよろしければどちらの作品で書かれるのか教えていただけないでしょうか。ありがたいお話ありがとうございます。 (2019年10月5日 12時) (レス) id: 3f437b8d31 (このIDを非表示/違反報告)
絶対匿名03(プロフ) - リクエストではないのですが、シリーズ最初のApple Tarteの49話(キュラソーを濁らせて)の話の個人的な続きを書きたいのですが、よろしいでしょうか?なるべく作風や元の口調等が崩れないように注意するつもりです。ご返答よろしくお願いいたします。 (2019年10月5日 8時) (レス) id: b60e961817 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ汰。(プロフ) - 暁さん» こんなに長く読んでいただけてるのを知れて嬉しかったですよ、本当に! こちらとしては皆様のコメントはとても励みになるのでありがたいです...! 是非またリクエストでもなんでもコメントして下さると嬉しいです。 (2019年9月5日 10時) (レス) id: 3f437b8d31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちぃ汰。 | 作成日時:2019年6月22日 0時