４０ ページ40
.
数日ぶりに外に出た。
イザナのバイクの後ろに乗り、ついたのはいつもの倉庫。
「Aっ！！」
着くなり数日ぶりに聞く声が耳を突き刺した。
ここ数日テレビもない部屋にいたので五月蠅さに耳を塞いだ。
「何でイザナと？テメェ今までどこいたんだよ！」
質問がそのまま答えなのに相変わらず頭が悪い。
「えー。大将Aちゃん独り占めしてたとか言っちゃう？」
さらに蘭くんや竜胆くんまで集まってきた。
「A平気？」
顔色を伺うように竜胆くんが覗き込んだ。
「大丈夫だよ。別に閉じ込められてたわけじゃないし」
ゲームしたり、ギター教えてもらったり、本読んだりと意外と楽しんでいた。
「まぁ、でもあと数日は大人しくしててくれると助かるかも」
「え？」
「今回のはちょっとやべーかもな」
蘭くんの言葉が少し引っかかった。
幹部達の後ろから見慣れた人影が見えた。
「ココくんっ！！？」
顔中怪我だらけのココくんに駆け寄った。
「ココくんがなんで天竺に？」
「俺も天竺に入る事になった」
「青宗くんは？」
「………Aお前は隙見て天竺から逃げろ」
ココくんが耳打ちをした。
「ココくん……」
あたりを見回すといつの間にか知らない幹部が増えていた。
胸騒ぎがしながら一番後ろで空箱に腰を下ろした。
集会の内容を聞くに東卍とぶつかることがわかった。
膝を抱えて思い巡らしていると視線に気づいた。
サラサラのロングの髪でまつ毛の長いマスクをした人がジッとこっちを見ていた。
「え？女の子？」
「は？」
意外とドスの効いた声で威嚇された。
「新しい人？」
「オマエ、黒川イザナの女？」
「違うよ」
「灰谷兄弟の？」
「それも違うかな」
「……まだら「ありえないかな」
何を言おうしたか気づいて即座に訂正した。
「キミ名前は？」
今度は私が質問をした。
「……三途……春千夜」
「春千夜か綺麗な名前。何歳？」
「……１５」
「残念対象外だわ」
「は？」
綺麗な顔の眉間に皺が寄った。
そのあと春千夜はムーチョと呼ばれる人について行った。
彼は子飼いらしい。
でもムーチョに向ける笑顔がさっきの顰めっ面よりも距離を感じたのは気のせいだったのだろうか。
イザナに「帰るぞ」と言われて今日もあのマンションに帰る事になった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 126人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月華(プロフ) - 寧珠*さん» そんな初期から見てくれてたんですね！ありがたいです。こんな過疎地でねじゅちゃんの目に止まるなんて頑張って良かった！笑 (2022年9月30日 23時) (
レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
寧珠*(プロフ) - 月華さん» 実は最初から読んでて、お気に入り登録も2人目とかだったような…ねじゅが月華さまの作品を読まないわけには参りません…！ (2022年9月30日 19時) (レス) id: 7da35a518d (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - 寧珠*さん» コメントありがとうございます！！ねじゅちゃんに読まれてたのにはびっくりだけど気に入って貰えたなら良かった〜！続きもノープランだけど頑張ります！！ (2022年9月30日 19時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
寧珠*(プロフ) - 意味があるのかは不明ですが、読む度に評価いれるくらい好きです♡続きが楽しみだ…！ (2022年9月30日 11時) (レス) @page42 id: 7da35a518d (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - 咲良さん» わーい！コメントありがとうございます！無理くりイザナと絡めちゃった！ここからヤンデレ始まるか！？全くのノープランです！ (2022年9月15日 8時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：月華 | 作成日時：2022年8月19日 11時
