ψ強美少女との遭遇2 ページ49
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幼い男の子が「このおじさん達何やってんの?」と侮蔑の眼差しで見ているのが分からないのか。
とりあえず、彼らを刺激しないように断ろう。
一度手を取ったのなら、この子は責任を持って迷子センターまで連れて行かなければいけない。
にっこりと営業スマイルをうかべる。
「私が責任を持って連れて行きますので、大丈夫ですよ」
「はっ! お……おおう……そうですかぁ、それなら安心ですね、ハハ」
「お……おおう……そ、そうだなこの子が言うんなら間違いないな」
「おおう……きっとこの子なら彼女の元へと導いてくれるじゃろう……」
私の容姿を見て、コロッと態度を180℃変えた彼らに尊厳はないのか……。
まぁお母様の美貌を受け継いでいるのだ、少しは靡かないとおかしい。
この顔は有らぬ噂や要らぬ嫉妬を生み出しやすいのだから、少しくらい恩恵がないとやっていられない。
存分に利用させて頂こう。
「この子のお母様は迷子センターにいらっしゃるんですか?」
「あ、いや、お母様じゃなくて、多分お姉様かと思います……」
「……多分?貴方達はお知り合いの方ではないのですか?」
「違うよミルクTガール〜。ピーチTガールと一緒に遊園地に来たのは、改造人間サイダーマン2号と僕だけだよ」
「あ、あの方はピーチさんと言うのか……」
「違うと思います」
「そして貴女はミルクさんと仰るんですね……」
「違います」
そんないかがわしい店の源氏名みたいな名前を付けてもらった記憶はない。
特にピーチさんって何だ。小型犬の名前じゃないか。
そんないまいちキャッチボールが上手くいかない会話をしながら歩いていると、迷子センターに到着した。
室内を覗くと、部屋の端に整然と男性達が並んでいて、思わずビクッと身体が跳ねた。
何だこの異様な空間は……。
男性達は使用人ではなく、ラフな服装から見るに一般人である事が見受けられる。
恐らく先ほどの男性達と同じく、噂の彼女『ピーチTガール』の知り合いではないのだろう。
「あの、この子のお連れの方がいらっしゃると聞いたんですが……」
「あっ!遊太くん!良かった〜、心配したんだよ?」
「ピーチTガール!……っえ?僕迷子だっだの゛〜!?う、うええん!!」
気がつかなかったの!?今の今まで!?
体型から見るに5歳くらいに感じたが、5歳ってこんなにもア……抜けているものだったか?
というかこの子、遊太くんという名前だったのか。
とりあえず見つかって良かった……と安堵しながら、噂の『ピーチTガール』を見遣る。
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あああ - 30ページ、アルカイックスマイルじゃないですかね、、、? (2020年4月3日 18時) (レス) id: 400d3f0549 (このIDを非表示/違反報告)
あさぎ(プロフ) - いふれんさん» 改造人サイダーマン2号は、まさかのあの方です笑 (2018年8月27日 23時) (レス) id: 59706cc241 (このIDを非表示/違反報告)
いふれん - 遊太君が言う、改造人間サイダーマン二号ってま、まさか……あの人か (2018年8月27日 16時) (レス) id: 083c75066f (このIDを非表示/違反報告)
あさぎ(プロフ) - ポエムさん» なんと…!嬉しくてつけ上がりそうです(笑)空助さんらしいとかホント嬉しいです!羽純まで可愛らしいなんて言って下さってニヤニヤします…!応援ありがとうございます! (2018年8月17日 17時) (レス) id: 59706cc241 (このIDを非表示/違反報告)
ポエム(プロフ) - やばい…めちゃくちゃ面白いです…!!空助がまさに空助らしい口調で最っ高…羽純さんもとても可愛らしいです…!陰ながら応援しております…!!! (2018年8月16日 21時) (レス) id: 40cccc9e32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あさぎ | 作成日時:2018年7月15日 17時