病み上がりのψ難7 ページ38
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「〈興味本位でからかう人間〉から〈一緒に居てやってもいい人間〉という評価にして下さって、すごく嬉しいです!」
「……何度も聞くけどさぁ、それ本気で言ってるの?」
「しかし、このままの状態で身体の関係に雪崩れ込んだら、斉木さんの私への『好意』が消滅してしまう危険があります……」
「……は?そんなワケないでしょ」
「今現在そう思っていても、その状態になったら分かりません。下半身が関係してくると、男性は殆ど本能でしか動けないそうですし」
「君、自分がとんでもない悪口言ってるのわかってる?」
「な、の、で!私は解決案を提案したいのです!」
「わ〜、ロクなものじゃなさそうだね」
ビシッと人差し指を立てて注目を集めようとするが、斉木さんは立て膝に腕を乗せて、頭をくたりと寝かせていた。
「クソどうでもいいです」という雰囲気をビシビシ出してくる。
なんですかその態度腹立つ……と思いながらも、研究室に置いてあるホワイトボートを斉木さんの前に移動させる。
キュキュキュ、とペンで文字を書いていく。
「ほら、私なりに結構考えたんで聞いて下さい!」
「あー、うん聞いてる聞いてる〜」
「もう!……まぁいいです、言いますよ?んん、私の提案はですね、名付けて『目指せ好感度100%!斉木さんをメロメロの骨抜き状態にせよ』です!」
ジャーン!!とホワイトボートに書いた提案名を見せると、斉木さんは目を細め、吐き捨てるように呟く。
「ダサッ」
「だ、ダサくないです!内容聞きたいですか?聞きたいですよね。つまり、私が様々な手を使って斉木さんの好感度をアップさせようという魂胆です」
「それってさ、本人の前で宣言していいやつなの?」
「え?う、うーん……恋愛に目を向けた事がないので良く分かりませんが、分かりやすくていいんではないでしょうか?」
「ふーん……」
「えっと……おかしいでしょうか?」
「いや?君がいいならいいんじゃない?」
……やっぱり何かズレているのか?
ぐうう、こんな事になるなら恋愛についても学んでおけば良かった……!
やはり、知識ほぼゼロの状態で提案するなんて無謀な事だったようだ。
学校に通っていた時も、超能力バレをしないように最低限の関わりのみだった為、恋バナ等の情報交換も出来ていない状態だ。
「これからズブズブの恋愛脳にならない程度に、恋愛を学んでいきます!そして斉木さんをメロメロの骨抜きにしてあげます!」
「もうなってるけど」
「醸(かも)しましょう、恋人感!出しましょう、親密感!」
「はい、聞いてないね」
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あああ - 30ページ、アルカイックスマイルじゃないですかね、、、? (2020年4月3日 18時) (レス) id: 400d3f0549 (このIDを非表示/違反報告)
あさぎ(プロフ) - いふれんさん» 改造人サイダーマン2号は、まさかのあの方です笑 (2018年8月27日 23時) (レス) id: 59706cc241 (このIDを非表示/違反報告)
いふれん - 遊太君が言う、改造人間サイダーマン二号ってま、まさか……あの人か (2018年8月27日 16時) (レス) id: 083c75066f (このIDを非表示/違反報告)
あさぎ(プロフ) - ポエムさん» なんと…!嬉しくてつけ上がりそうです(笑)空助さんらしいとかホント嬉しいです!羽純まで可愛らしいなんて言って下さってニヤニヤします…!応援ありがとうございます! (2018年8月17日 17時) (レス) id: 59706cc241 (このIDを非表示/違反報告)
ポエム(プロフ) - やばい…めちゃくちゃ面白いです…!!空助がまさに空助らしい口調で最っ高…羽純さんもとても可愛らしいです…!陰ながら応援しております…!!! (2018年8月16日 21時) (レス) id: 40cccc9e32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あさぎ | 作成日時:2018年7月15日 17時