病み上がりのψ難4 ページ35
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ていうか斉木さん重い。
いつまでのし掛かるつもりなんだ。
……あ、そうだ。
「……今、動いているお掃除用アンドロイド15号はですね、私の悲鳴や言葉に反応して、私を守って相手を攻撃するようにインプットしてるんですよ」
「へーすごいね」
「うわ、何ですかその興味ない返事」
斉木さんの「へーすごいね」は興味のない時に言う言葉だ。
『今私にナニかしたら、15号に攻撃されちゃいますよ』という意味は伝わらなかったのか?
……いや、この人に限ってそんな鈍感な事はあり得ない。
モヤモヤと考えていると、私の肩に置かれていた斉木さんの手が動き、スカート越しに太ももを柔く撫でた。
う、斉木さんに触られていると思うと、思わず声が出……さない!!
即座に流されるな私!!自制心はどこに行った!
ぐうぅ……斉木さんには申し訳ないが、私の薄っぺらい自制心が危ないので、お掃除用アンドロイド15号に命令して助けて貰おう。
「い、今に驚きますよ斉木さん!『15号!助けて下さい!』」
〈…………〉
「……ん?『15号!助けて下さい!』」
〈…………〉
「……あれ……?」
「15号、ここに仮眠用の布団敷いてくれない?」
〈マスター、畏まりました〉
「……は?な、何故斉木さんの命令を……」
〈お掃除用アンドロイド15号のマスターは、7日前の11時48分より、飛崎羽純様から斉木空助様に変更・アップデートされています〉
「は、はぁあああ!!?ちょ、人のアンドロイドを勝手に弄らないで下さい!!わ、私の15号が……」
「君が熱出して倒れてる時、この15号が君の事布団で寝かせて介抱しようとしてたから、中々使えるな〜って思ってさ」
「そうです15号は優秀なんです!ですから返して下さい!斉木さんの下に居たら、15号が何されるか分かったものじゃありません……」
「君本当に僕の事好きなんだよね?……まぁ心配しなくても、後で15号には君と僕が共同マスターだって書き変えとくよ」
「さりげなく斉木さんを入れないで下さい!15号は私のアンドロイドですよ!」
〈マスター、布団を敷き終えました。ごゆっくりお休みなさいませ〉
「お休みなさいませじゃありません15号!!」
ゼェ、ハァとツッコミ疲れた息を整える。
全く斉木さんには困ったものだ。
自分で言うのも難だが、私が作ったセキュリティは今までに一度も破られた事はない絶対の防御力を持っているのだ。
それをたかが10分で突破されるとは……。
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あああ - 30ページ、アルカイックスマイルじゃないですかね、、、? (2020年4月3日 18時) (レス) id: 400d3f0549 (このIDを非表示/違反報告)
あさぎ(プロフ) - いふれんさん» 改造人サイダーマン2号は、まさかのあの方です笑 (2018年8月27日 23時) (レス) id: 59706cc241 (このIDを非表示/違反報告)
いふれん - 遊太君が言う、改造人間サイダーマン二号ってま、まさか……あの人か (2018年8月27日 16時) (レス) id: 083c75066f (このIDを非表示/違反報告)
あさぎ(プロフ) - ポエムさん» なんと…!嬉しくてつけ上がりそうです(笑)空助さんらしいとかホント嬉しいです!羽純まで可愛らしいなんて言って下さってニヤニヤします…!応援ありがとうございます! (2018年8月17日 17時) (レス) id: 59706cc241 (このIDを非表示/違反報告)
ポエム(プロフ) - やばい…めちゃくちゃ面白いです…!!空助がまさに空助らしい口調で最っ高…羽純さんもとても可愛らしいです…!陰ながら応援しております…!!! (2018年8月16日 21時) (レス) id: 40cccc9e32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あさぎ | 作成日時:2018年7月15日 17時