集中!ψ能を鍛え上げろ2 ページ24
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「なに想像してるの?」
「っ!!……い、いいえ何でも……!」
何だ今のズブズブの恋愛脳の思考は……!
こんな状態じゃダメだ!!
昨日、斉木さんが異性として好きなのを自覚してから自分がおかしくなってる気がする。
これが恋愛脳の始まりなのか……?
斉木さんの頭を撫でながら考える。
ああ、可愛いこの18歳……じゃなくて!!
斉木さんには、私が好意を寄せているのが間違いなくバレてる。
その状況下で、与えられた研究の補助や発明を疎かにして、斉木さんばかり追いかけていたら……当然「恋愛脳女はいらないから」と呆れられて嫌われる。
斉木さんが私に興味を持って構ってくれるのは、ちょっとした超能力と知識という『才能』があったからだ。
その『才能』が鈍れば、斉木さんは私の元から離れてしまうだろう。
うん、今日で恋愛脳タイム終了!!明日から研究一筋で頑張れ私!!
「斉木さん!!」
「何?ちょっと、耳元で大声出さないでよ」
「私研究開発頑張ります!」
「……あー、あのさ、それ前から言おうと思ってたんだけどさぁ」
ピタ、と撫でる手が止まる。何だ、斉木さんは何を言おうとしてる?
冷や汗がゆっくりと流れる。
「あ「あ、明日の為にもう私帰りますね!!」
「ちょっと、」
「またお話しは後日聞きますから!」
斉木さんが何か言いたげな様子だったが、話を被せて無理矢理終わらせた。
やんわりと私によりかかる斉木さんの頭を戻して、帰る為に身支度をする。
先程想像していた事が、本当になってしまいそうな予感がしたのだ。
アホみたいに「斉木さん好き好き〜」というオーラを出しまくったり、可笑しな勘違いをしたりする私に、何か思う所があったのだろう。
まずい、これはまずい。
明日から斉木さんに幻滅されないように、本気で研究を頑張らねば……!!
「で、では今日はこれで失礼します。あ、それと、明日から一週間くらい私自分の研究室に居ようと思うので、何かご用があったら連絡して下さいね」
「え?あー……それはいいんだけどさぁ、」
「ありがとうございます」
お邪魔しました、と言ってリビングから出た。
……よし、帰ったらやりかけの論文や開発バリバリやるぞ!
一通りやったら、私も斉木さんに頭撫でてもらおう!
意気揚々と斉木邸から出た私は下心満載の目標を掲げて、歩みを進めるのであった。
恋愛脳が抜けてないじゃないかとかは、触れないで頂きたい。
内心で何を考えていようが、実績を出せばこちらのものだ。
私は一人、悪どい笑みを浮かべた。
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あああ - 30ページ、アルカイックスマイルじゃないですかね、、、? (2020年4月3日 18時) (レス) id: 400d3f0549 (このIDを非表示/違反報告)
あさぎ(プロフ) - いふれんさん» 改造人サイダーマン2号は、まさかのあの方です笑 (2018年8月27日 23時) (レス) id: 59706cc241 (このIDを非表示/違反報告)
いふれん - 遊太君が言う、改造人間サイダーマン二号ってま、まさか……あの人か (2018年8月27日 16時) (レス) id: 083c75066f (このIDを非表示/違反報告)
あさぎ(プロフ) - ポエムさん» なんと…!嬉しくてつけ上がりそうです(笑)空助さんらしいとかホント嬉しいです!羽純まで可愛らしいなんて言って下さってニヤニヤします…!応援ありがとうございます! (2018年8月17日 17時) (レス) id: 59706cc241 (このIDを非表示/違反報告)
ポエム(プロフ) - やばい…めちゃくちゃ面白いです…!!空助がまさに空助らしい口調で最っ高…羽純さんもとても可愛らしいです…!陰ながら応援しております…!!! (2018年8月16日 21時) (レス) id: 40cccc9e32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あさぎ | 作成日時:2018年7月15日 17時