斉木空助のψ愛２【斉木楠雄のψ難】

天ψ科学者VSイケメン俳優４ ページ19

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流石に「お……、おっふ…」は言わなかったが、斉木さんが容姿を褒めるのは中々に衝撃的だった。

先程、六神さんに関しても容姿を褒めていた(その後小馬鹿にしていた)。
その時は「あぁ、斉木さんの人を認識する回路はまだ死んでなかったのか」とホッとした程度で、軽く流していた。

しかし、しかしだ。

私と同性で同い年の女の子を褒めたのとは話が違う。

斉木さんは私と出会ってから今まで、外見を褒められた事は一度もない。
まぁそれは、私に褒める要素がなかっただけなのかも知れない。
不本意だが、納得出来る話だ。

だが『心美』ちゃんの写真を見たら、開口一番に外見を褒める言葉が出てきた。

……私が斉木さんの選んだワンピースを着た時は、何も言わなかった。

これは、もう斉木さんの中で心変わりしてるんでは？

完璧美少女恐るべし、とふざけてみるものの、思ったよりショックが大きく頭が上手く回らない。
……なんて惨めで、悔しいんだろう。
斉木さんの肩に置いていた手をグッと握りしめた。


「……負けません……、」

「ん？」

「例え完璧美少女がライバルでも、私負けませんからね！！美貌は勝てなくとも、その他は私が努力で上回ってみせます！！」

「……はぁ？」

「お前……ジャンプの主人公並に熱かったんだな……、」


グッと片手を胸の前で握りしめて、高らかに宣言をした。

こんな事で「完璧美少女には敵わないよぅ」なんて言う、か弱いヒロインではないのだ。

斉木さんの事が異性として好きだと認識した今、そう易々と好きな人を取られてはたまらないのだ。
頑張れ、頑張るんだ私。


「まずは……そうですね、『心美』ちゃんがどれくらいの知力なのかは知りませんが、恐らく今現在は私の方が知力は高いはずです！私は今までより努力を重ねて、斉木さんのサポートがもっと上手く出来るように頑張り、っうわなんですか！？ま、んんっ」


まずは自分のメリットからアピールしようと話していると、斉木さんの手が首の後ろに回り込み、グイッと私の身体を引っ張った。

そして、あろう事か互いの唇を合わせてきたのだ。

この人前で！喫茶店の中で！しかも六神さんがガン見してる前で！！

死ぬほど恥ずかしくて、今すぐにでも止めて頂きた……くはない。
どこまで斉木さんとのキスが好きなんだ私は！惚れた弱味って怖い。

数回角度を変えて唇を重ねると、斉木さんは唇を離した。


「ほんと、君って可愛いね」

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