page81 会議と夕食 ページ33
コウジ「それでね、今日ネットで検索してたんだけど。」
夕食を頬張りながらコウジを見つめる。コウジはニコッと笑顔を作ってみせた。
コウジ「プリズムスプリングカップ、っていうのがあるんだ。」
「「プリズムスプリングカップ?」」
おお、綺麗にはもったな。じゃなくって…
カヅキ「なんだそれ。大会か?」
コウジ「そう。女の子だけが参加出来るんだけど……。それに出場したらどうかな。Aちゃん。」
A「えっ。」
ヒロ「コウジ…なるちゃんの曲でステージにあげるのか?」
コウジ「うふふ。いいと思うけどなぁ。」
そんな目立つような事、許されるのだろうか。
ただでさえ今寮の中で噂になってるのに。
カヅキ「決めるのはいいんだけどよ。まずは主宰に相談だろ。」
コウジ「やっぱりそうだよね。」
ヒロ「Aちゃんは出たいの?その大会。」
A「え…ええっと…」
だいぶ悩んでいるようで、黙り込んでしまった。
出場するかどうかは、Aしだいだもんな。
カヅキ「焦んなくてもいいんじゃねーか?まだ大会まで日にちも…」
コウジ「それがね。締め切りがもうすぐなんだよ。」
ええ〜……早く言えよそれ……
ヒロ「う、う〜ん……考える時間も必要だと思うんだけど…」
コウジ「締め切りが近いとなるとあまりゆっくり考え……」
「出ます。」
……ん?
コウジ「え、Aちゃん?」
A「出たいです。その大会。」
え、えええ……
「「ええええええ!?」」
3人は口を開いたまま静止した。
ま、まさかあのAが、自ら大会に出たいなんて言うなんて……
ヒロ「本当?」
コウジ「出てくれるの?」
オバレの異常な反応に戸惑いながらもAはコクリとうなずいた。
カヅキ「おお…お前すげーよ…!」
ヒロ「うん…!」
コウジ「どうして出ようと思ったの?」
有名人へのインタビューみたいになってしまっているが……
彼女はその質問にさらっと答える。
A「楽しかったので…」
カヅキ「楽しい、か。バーニンしてんじゃねーか!」
ヒロ「それに、大会とかに参加するとライバルも見つかるしね。」
コウジ「いいことばかりだ。よし!明日聖さんに許可もらおうか!」
全員の意見が一致したところで、夕食も綺麗になくなった。
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作者名:kiko | 作成日時:2018年7月1日 16時