page72 全力オバレにメイクを ページ24
ーAsideー
「「Aちゃん!入るよ!!」」
聞こえてきたのはヒロさん…とコウジさんの声…?
2人の姿を想像しながら返事をすると、ドアがガチャリと音をたてながら開いた。
「ちょっと来てくれないか?教えてほしいことがあって…。」
そこにいたのは茶色い髪を腰まで伸ばした美女と、黒髪ロングで背の高い美女。しかしその声はヒロとコウジそのもの。
A「ひ…ヒロさ…?」
その瞬間視界がだんだんと暗くなっていった。
「「Aちゃーーん!?」」
A「ん……」
背中に多少の痛みを感じながらそっと目をあけると、先ほどの美女達に加え、可愛らしいツインテールをした少女がAを見下ろしていた。
ヒロ「あ、起きた。良かったぁ…いきなり倒れるからビックリしたよ…」
カヅキ「お前らがそんな格好して低音で話しゃそうなんだろ。」
コウジ「そんなに僕達きれいだった?うふふ。」
カヅキ「コウジ、俺の話聞いてたか?」
3人に腕を引かれ身体を起こすとそこには…
A「女の子用の…服…?」
コウジ「そう、今度やるイベントで女装しようって事になってさ。」
女装…ああ、だからこんな格好を…
3人を改めて見て納得した。
ヒロ「俺達に色々教えてくれないかな。女性になりきるために、君のアドバイスが欲しいんだ。」
本当になんでこの人達はいつもいつも…
A「全力ですね…」
コウジ「ふふ。それが僕らのいいところだから。」
そう言いながらコウジはメイク道具を持ってきた。
カヅキ「お前…これ、どこで…」
コウジ「女装のこと話したらいとちゃんがくれたんだ。」
ヒロ「さっすがコウジ、仕事が早いな。」
メイク…!?いや、私まだ中学生だしメイクなんてできな…
コウジ「色合いとか、僕らに合うもの選んでくれないかな?」
あ、選ぶだけならできるかも。
Aはアイシャドウを手に取り3人と色を交互に眺める。服装と髪色、顔立ちから考えて
Aは結論を出した。
A「ヒロさんは…えっと…この青で、コウジさんは…この薄いピンク?カヅキさんはベージュ。…という感じでどうでしょう…」
3人がポカンと口を開いたまま停止した。あっという間に色を決めてしまうAを見てさすが女の子…と感心しているからだ。
カヅキ「すげーなA…」
ヒロ「ほんと。さすがだね。」
コウジ「メイクは、出来る?僕達扱い方分からないからさ。出来ればやってくれないかな…」
A「ええ…!?」
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作者名:kiko | 作成日時:2018年7月1日 16時