page71 女装 ページ23
コウジ「カヅキっ!!」
カヅキ「うぉおお!?」
ノックもなしに勢いよくドアをあけるとそこには何故か女子用の服を着せられたカヅキがいた。髪の毛もツインテールで可愛らしい。
その隣にはアクセサリーを持ったヒロが…
コウジ「…あ……えっと…その……ごめん。」
言いながら静かにドアを閉めようとすると中から大きな声が聞こえてきた。
「「ま、待てコウジ誤解だぁぁあ!!」」
コウジ「という茶番は置いといて…どうしてカヅキはそんな格好してるの?」
再度部屋に入り問うと、カヅキは短めのスカートの裾を抑えながら答えた。
カヅキ「え、エイプリルフールでお前らが女装するとか言うから……」
ヒロ「それで練習してたんだよ。ね?」
コウジ「ああ!なるほど!カヅキ、覚悟を決めたんだね。」
今度やるイベントで女装しようという提案に、1度は…いや何度も嫌がってやろうとしなかったカヅキがついに新たな1歩を踏み出した。
コウジ「それならもっと可愛くしようよ!僕達も準備してくる。」
カヅキ「はぁ!?お前らもやるのかよ!?」
ヒロと共に準備を済ませカヅキの元に戻ると、さっそく女子らしくなるための会議が行われた。
コウジ「カヅキにはリボンとか似合いそうだよね。」
ヒロ「わかる!明るい色のな!」
カヅキ「ちょ、待てよお前ら…!…というか、コウジは何の用で俺の部屋に来たんだ?」
すっかり忘れていた本題を思いだした。
コウジ「あ…そうそう。さっきカケル達がAちゃんの話をしてたんだ。結構広まってるみたい…」
カヅキ「あぁ…そうだよな。俺もこの間カケルから聞いた。聖さんが許可してくれればこんなコソコソする必要ないんだけどな〜。」
ヒロ「今度聖さんに聞いてみようか。」
あれ…Aちゃん…そうだ、Aちゃんなら…!
コウジ「ねぇ!Aちゃんを呼んでこようよ!女の子だし、きっといいアドバイスをくれるよ!」
コウジの提案に、ヒロはパッと瞳を輝かせた。
一方でカヅキは少しぎょっと顔を歪めた。
ヒロ「いいね!呼んでこよう!」
カヅキ「お、俺は…」
コウジ「よし、じゃあ…カヅキはここで待ってて!僕達で呼んでくるから!」
元気よく部屋を飛び出していった2人を見たカヅキはぼそっと呟く。
カヅキ「……あの格好のまま行くのかよ…」
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作者名:kiko | 作成日時:2018年7月1日 16時