其ノ拾肆 ページ15
Aside
「龍くん……
敬語外した途端、私の扱い酷くない？」
「昔のように接してほしいと願ったのは貴様だ。」
いや、そりゃそうだけどさ〜
あっ……そう云えば私、樋口ちゃんに挨拶しに来たんだ。
「ごめんね、樋口ちゃん。驚いたよね？」
「は、はい。あ、あの……貴女は？」
「そうそう、君に自己紹介しようと思って来たんだよ。
……私の名は夏樹A。
こんな格好だけど、勿論マフィアだよ。
役職は、首領補佐。」
樋口ちゃんは、��首領補佐��の言葉に反応したような気がした。
まあ、どうでもいいから、無視するけど。
「立場としては、首領の下、幹部の上。
君たちは首領直轄の遊撃隊だけど……
私の方が偉いし、必要があれば指示に従ってもらう。
んま、簡単に云えば上司だね。
因みに、首領補佐って、表向きには無いことにしてるから……そこんとこ、宜しく〜」
「わ、判りました。」
「よし！んじゃ、帰る！」
やることもあるしね。
「そうか……なら、僕も戻る。」
「じゃ〜ね、樋口ちゃん。また今度。」
「Aが迷惑をかけた。」
「龍くん、酷い！」
「……首領みたいだな。」
「あ、ホントだ。厭だな〜」
唖然としている樋口ちゃんを残し、私達は部屋を後にする。
「A……この後、空いてるか？」
「何？デートのお誘い？」
「そんな訳ないだろう。」
「……それもそっか。悪いけど、答えはNOだよ。
面倒なことに、首領に呼ばれてる。」
「そうか。」
「因みに、何のお誘いだったの？」
「別に。大した事ではない。」
「何それ？気になるな〜
……まあ、いいや。それじゃ、私、此方だから。」
「嗚呼、またな。」
龍くんと別れ、昇降機に乗る。
目指す先は最上階、首領の部屋。
行きたくないな〜
どうせ、半裸のエリス嬢を追い掛け回してるんでしょ？
それにしても……
硝子張りの昇降機から外を眺める。
「今日も、横浜は平和……か。」
日が沈みかけている横浜の街は、燃えているかのように赤みがかっていたが、煙は上がっていない。
今日鳴り響いた銃声も、今何処かで生まれている死体の山も、此処からは確認することは出来ない。
何だか神様にでもなった気分だ。
……案外、神様が見ている景色もこんなものかもしれない。
だから、神様は人に対して不平等極まりないのか……
「……くだらない。」
自らの思考の愚かさに気づいて、溜息をついた。
昇降機は、もう最上階目前だ。
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舞花 ひめ(プロフ) - 櫻色華伝さん» コメント有難う御座います！涙香くん、可愛いですよね！私もデレデレしながら書いてます(( これからも頑張って更新させて頂くので、これからも宜しくお願い致します。 (2020年1月8日 10時) (
レス) id: 56c3681e86 (このIDを非表示/違反報告)
櫻色華伝(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！夢主(私は累-かさね-ちゃんとしてます)LOVEの涙香くん可愛すぎる！応援してます。更新頑張ってください！ (2020年1月7日 15時) (レス) id: bb11e6ace8 (このIDを非表示/違反報告)
舞花 ひめ(プロフ) - ▼とあるヰ琉兎さん» 有難う御座います！頑張って更新させて頂くので、楽しんで頂ければ幸いです！▼とあるヰ琉兎さんも、頑張って下さい！応援してます！ (2019年4月3日 22時) (レス) id: 95f7a369ce (このIDを非表示/違反報告)
▼とあるヰ琉兎(プロフ) - 首領の意味深な発言や芥川との関係が良かったです！！この先どう進んでいくか気になります。更新楽しみにしてます！！これからも、応援してます(´ω｀*) (2019年4月3日 21時) (レス) id: ff0f774975 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：舞花 ひめ | 作成日時：2019年3月1日 7時
