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其ノ壱 ページ1

Noside

某日。

虎になる異能力を持つ、中島敦。

彼の捕縛を首領に頼まれた芥川は、或る人物を訪ねていた。

部屋の前に来た芥川は、戸を叩く。

「……………………」

暫く考えた後、芥川は扉を開けてみることにした。

驚く程簡単に開いた扉に違和感を感じつつ、中に入る。

すると、ポートマフィアには似つかわしく無いパーカーのフードを被った純白の少女がソファーで横になっていた。

「夏樹さん………………夏樹さん。」

芥川は、迷うこと無く其の少女を揺らし始める。

…………が、起きる気配すら無い。

其の後も、懸命に起こし続けるが、効果は今ひとつ。

「いい加減に起きろ!A!」

我慢の限界を迎え、芥川は其の少女の名を叫んだ。

すると、先刻まで寝ていたのが嘘のように、口角を上げた。

「貴様……矢張り起きていたか。」

眉間に皺を寄せる芥川を面白そうに眺めながら、其の人物は体を起こした。

「だって、龍くん……
私の事、夏樹さんって呼ぶんだもん。」

指名手配犯である芥川を『龍くん』と、呼ぶ其の少女……

夏樹Aは、厭な笑みを浮かべて芥川を見る。

「貴様は、僕の上司だ。当たり前だろう。」

「え〜!別に良いじゃん。
私、君にさん付けで呼ばれたく無いし。
逆に君は、私が『芥川』って呼んでも善いわけ?」

「別に構わぬ。寧ろ、其れが正しい。」

「ちぇっ。詰まんないな〜」

暫く、Aは、考える素振りを見せる。

「じゃあ……『相棒』ってのは?」

にやけ乍ら、芥川の言葉を待つA。

「勝手に相棒を名乗るな。」

相手にしないと云った感じで冷ややかな視線を向ける芥川。

「勝手じゃない。君は、正式な私の相棒だよ?」

「貴様が無理矢理そうしただけだ。」

「そうかもしれないけどさ〜
んまあ、厭だったら、ごめんね〜」

Aは悪びれた様子も無く、そう云う。

そんなAを見て、芥川は溜息をつく。

「別にいいと思うんだけどなぁ。
ほら……彼の人にも相棒いたでしょ?」

Aが云わんとしていることを、芥川は察して眉をほんの少しだけ上げた。

「私も、彼の人たちが羨ましくて君を相棒にした訳だし……」

芥川の反応を見たAが、口角を上げる。

「憧れてる彼の人と一緒ってなれば、私と組んでくれる?」

「……其れと此れとは、話が別だ。」

少し考える素振りを見せた芥川を見て、

「(もう少し押せば、なってくれるかな?)」

と考えるAだった。

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舞花 ひめ(プロフ) - 櫻色華伝さん» コメント有難う御座います!涙香くん、可愛いですよね!私もデレデレしながら書いてます(( これからも頑張って更新させて頂くので、これからも宜しくお願い致します。 (2020年1月8日 10時) (レス) id: 56c3681e86 (このIDを非表示/違反報告)
櫻色華伝(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!夢主(私は累-かさね-ちゃんとしてます)LOVEの涙香くん可愛すぎる!応援してます。更新頑張ってください! (2020年1月7日 15時) (レス) id: bb11e6ace8 (このIDを非表示/違反報告)
舞花 ひめ(プロフ) - ▼とあるヰ琉兎さん» 有難う御座います!頑張って更新させて頂くので、楽しんで頂ければ幸いです!▼とあるヰ琉兎さんも、頑張って下さい!応援してます! (2019年4月3日 22時) (レス) id: 95f7a369ce (このIDを非表示/違反報告)
▼とあるヰ琉兎(プロフ) - 首領の意味深な発言や芥川との関係が良かったです!!この先どう進んでいくか気になります。更新楽しみにしてます!!これからも、応援してます(´ω`*) (2019年4月3日 21時) (レス) id: ff0f774975 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:舞花 ひめ | 作成日時:2019年3月1日 7時

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