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先生から傘を借りた二日後の放課後。
おととい借りた傘を返すため数学準備室に向かう。
返すのなんて朝のうちでもいいし、いつでもいいんだけど、みんなのいる前でっていうのがなんか嫌だった。
“私と先生だけの秘密。”
その響きがとても甘美な響きで。
邪魔されたくない、そう思った。
準備室の扉をノックしてすぐに「失礼しまーす」と扉を開く。
するとすぐに目に飛び込んでくる先生の後ろ姿。
「あろま先生」
声をかけると回転チェアに座った先生がゆっくり回ってとこちらを向く。
「おー、倉科。なに、質問？」
手にしていたスマホをデスクに置き立ち上がる。
「あの、これ。傘ありがとうございました」
「あー、傘ね。別にビニールだし返さなくてもよかったのに」
「そう言うわけに行きませんよ」
返さなきゃこうやって先生とも話せないし。
傘を受け取った先生は面白くなさそうにその透明の傘を見る。
「ビニール傘なんてパクられる為にあるようなもんだべや。そのまま倉科が持ってても俺忘れてたわ」
「あー、コンビニとか置いておくとすぐ無くなりますよねービニール傘」
「まさにそのコンビニで500円ぽっちで売ってるのになー」
「500円ぽっちとか言わないでください。学生には大きいです」
「大人んなると、出先でないものはとりあえず買えばいいんだぞー？」
うわー、墓穴掘った。
自分で大人との線引きしちゃったよ…。
自業自得なのに一人で落胆する。
「あっ！」
「うぇえ？！」
いきなり私が大きい声を出すから、それに先生が驚いてなんとも可愛い悲鳴をあげた。
もうやめてください先生、これ以上キュンてさせないで。
やめてなんて思いつつも先生のそういう一面を見れるのが嬉しいんだけど。
「なによ、いきなり大声出して」
「先生、盗られても先生の傘だってわかるように目印描いてあげましょうか？」
「目印ぃ？まあ、やってみ？」
先生は笑いながら傘を差し出す。
受け取った傘を開き先生に油性ペンを借りてペンのフタも開く。
そして、開いた傘のビニール部分に油性ペンを滑らせる。
髪の毛が邪魔で耳にかけると、左側の視界が開けて初めて先生が真隣で私が描くところを見ていたことに気づく。
なんだか意識してしまう。
「できた！」
「お前こんなん、盗まれる云々の前に俺がさしたくねぇわぁ」
太陽とか虹とかカエルとかが描かれた傘をくるくる回しながら先生はそう言った。
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007(プロフ) - 有馬さん» ありがとうございます！では早速…♪ (2018年12月24日 6時) (
レス) id: 378ccf97ed (このIDを非表示/違反報告)
有馬(プロフ) - 007さん» もちろんいいですよ〜！ (2018年12月23日 20時) (レス) id: adf3e71480 (このIDを非表示/違反報告)
有馬(プロフ) - 千平さん» お返事遅くなりすみません。不愉快とか思ってないですよ！私もぽいかな〜？って考えながら書いていたので笑 ありがとうございます！ (2018年12月23日 20時) (レス) id: adf3e71480 (このIDを非表示/違反報告)
007(プロフ) - fbさん以外のmsspメンバーのフルネーム、ここから取ってもいいですかね…？ (2018年12月23日 20時) (レス) id: 378ccf97ed (このIDを非表示/違反報告)
千平(プロフ) - 有馬さん» いえいえ!!!!!そういう訳じゃないです!!!!!こちらこそ不愉快に思われましたらすみません、削除させて頂きました 頑張ってください (2018年8月23日 17時) (レス) id: e2b806019f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：有馬 | 作成日時：2018年5月24日 19時
