いつだってそばにいて (ページ28)

今日:52 hit、昨日:53 hit、合計:527,698 hit

3 ページ28

.

背中を摩り続けると、落ち着いてきたのか、だんだん手の力は抜けてったけど、その手がそのまんま口に運ばれるから、

「紫耀、ダーメ、噛まないよ。」

その手を制せば、また、耳元に逆戻り。

これが1番落ち着くみたいだから、耳を塞ぐ手は放っておいてあげるしかない。

すると、その体勢のまんま、体育館を覗きだした紫耀。しゃがんでるからすごい上目遣いなのがかわいい笑

そんなに気になるなら入ればいいのに、とは思うけど、それで入れるもんならとっくに入れてるよなあ、と。

暫くすると、ボールを手にした生徒たちが、ダンダンって一斉にドリブルをし始めた。

あっ、

気づいた頃にはもう遅くて、

大きな音に反応した紫耀はすぐに立ち上がってソワソワ。手をパタパタ動かして、忙しなく歩き回る。

今日はイヤーマフ付けてくるべきだったなあ絶対。

「紫耀、びっくりしたね、大丈夫だよ」

抱き留めようとすると、その手をペチンと払われて、そのまんま紫耀は近くの壁に頭をゴンゴンぶつけ出す。

「うぁーーー、やーーーーー！、！」

「紫耀、ダメだよ、頭痛いでしょ、ごめんね。ビックリしたもんね、」

何とか後ろから抱きしめて、壁から距離を取る。

.