青い海と赤い太陽２ (ページ47)

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第65話ページ47

貴女サイド

翌日今日で全てが決まる。
エースはなかなかエドに手を出さなかったがついにその時が来た。

ｶﾞﾝｯﾄﾞﾎﾞﾝｯ
これでエースの100戦100敗目だ。
そしていつもと同じようにデュースがエースを回収し私が医務室に運ぶのを手伝った。

エースたちの服の海水を抜き取り、エースをベットに寝かせた。
ﾃﾞｭｰｽ「エースはどんな決断をするんだろうか…」
貴「…さぁ分からない。だけど私たちはただエースについて行くだけよ。」
ﾃﾞｭｰｽ「そうだな」

しばらく待ったがエースが目覚める様子がないので医務室を出た。
すると前を歩いていたイヴが走って来た。
ｲｳﾞ「Aー!!私今日仕込み当番じゃないから午後暇なの。一緒にお茶しない？」
私も大した予定はなかったのでＯＫし、食堂へ向かった。

食堂に着くとお昼時を過ぎていたので中は意外とガランとしていた。
ｲｳﾞ「Aはここに座ってて、飲み物ついでくるから。あっ、コーヒーと紅茶どっちがいい？」
貴「うーん…じゃあ紅茶がいいわ。」
イヴは「わかった」と言うと厨房の方に行ってしまった。

少しするとイヴがトレーにお菓子とティーセットをのせて帰ってきた。
ｲｳﾞ「お待たせーサッチさんからお菓子貰っちゃった。」
皿に乗っていたお菓子は全て可愛らしくとても美味しそうだ。
イヴから渡された紅茶を一口飲むと紅茶特有の香りがフワッと香る。

貴「美味しい…」
ｲｳﾞ「へへ、ちょっといい茶葉の紅茶だからね。ささっお菓子も食べてみて、サッチさんの作るお菓子は絶品だから!!」
このお菓子手作りなのね…
いい焼き色のついたクッキーを頬張ると程よい甘さが口いっぱいに広がる。

貴「これも美味しい。この紅茶によく合うわ。」
ｲｳﾞ「ふふふ、このこと言ったらサッチさん大喜びだろうな～」
美味しい紅茶にお菓子があって話が弾まない訳もなく、気づけば窓から差し込む陽の光もオレンジになっていた。

ｲｳﾞ「もうこんな時間、そろそろここも混んでくるかも。Aはどうする？もう晩ご飯食べてく？」
貴「いや、もう少し時間を空けてから食べるわ」
ｲｳﾞ「そっか、じゃあ私厨房に行かなきゃ。また後でね」
貴「えぇまた後で」

甲板に出ると涼しい海風が頬を撫でた。
もうそろそろエースも決断した頃だろう。
私はデュースが呼びに来るまでオレンジ色に染まった海を眺めていた。