_02:00 ページ16
Aさんがあまり長居するのが好きじゃなさそうだから食べ終わったら早々と店を出た。
CM「家まで送りますね。」
「ありがとうございます。」
車中、特に話すわけでもなくぽつりぽつりと話す。
普段なら沈黙にならないよう女性と2人きりなんて話題探しで忙しいのに、
この静かで穏やかな時が心地よいとすら思える。
「聞いていた以上に
良い食べっぷりで驚きました。」
突然、彼女が呟くから驚いて余所見しそうになった。
CM「…そうですか(笑)
その話って誰から聞いたんです？」
「ユノオッパとキュヒョンさんです。」
CM「…あの人たちは何話してんだ(笑)」
Aさんは「沢山、伺ってますよ」と言葉を続けた。
「細かくて、小言が多いとか。ばっさり切り捨てるとか。」
CM「悪口しかないんじゃ…(笑)」
「でも、義理堅くて優しいんだって。約束は必ず守るやつだとも言ってました。｣
CM「…へぇ。」
「だから初めてうちのクリーニング屋を利用して頂いた時、来週の今日、必ず服を取りに来るだろうなと思ってました。」
思わぬことを言われて少し固まった。
彼女は俺のこと知らないと思っていたから、そんなこと思っていたなんて予想だにしてなかった。
CM「…あの時、キュヒョンの誘惑に負けないで行って良かったです(笑)」
「ふふ、そうですね(笑)」
運転中でAさんの顔は見れなかったけど、
その声で笑っているのだとわかった。
ただそれだけで、こんなにも胸が高鳴る。
きっと彼女は気づいてないけど、
彼女の存在が俺の癒しであって、頑張れる源になってる。自分でも気付かぬうちに。
CM「はい、着きました。」
「今日はありがとうございました。
楽しかったです。」
CM「それはまた誘ってもいいって思いますよ？」
「…誘って頂けるのなら。」
CM「はは、よかった(笑)」
彼女は車から降りると丁寧に頭を下げた。
CM「言い忘れてました。
その服装、すごく似合ってます。」
「…ありがとうございます。
チャンミンさんも…
とてもかっこいいです。」
嬉しかった。
初めて名前を呼ばれるのがこんなにも嬉しいものなのかと思った。
しかもかっこいいなんて。
俺は恥ずかしくて可愛いとは言えなかったのに。
「…でもクリーニング屋ということを忘れないで下さい。」
照れを隠すように話す彼女が、
一応宣伝しておく彼女が、俺は好きで。
CM「はい、また来ます(笑)」
顔の緩みが隠せなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 376人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
waka(プロフ) - くぅーーー！！最後のセリフ言われてみたい(>_<) (2019年8月29日 1時) (
レス) id: 192bfaab8b (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - そう言って頂けるとすごく嬉しいです( ； ； )完結してから2ヶ月以上経ちましたが番外編を書いたので、よかったら読んでください！コメントありがとうございます！ (2019年8月28日 12時) (レス) id: 8286a39511 (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - wakaさん» コメントありがとうございます！返信遅くなりましてすみません＞＜ 番外編を一つ更新したので是非暇があれば楽しんで頂けると嬉しいです！ (2019年8月28日 12時) (レス) id: 8286a39511 (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - 終わってしまうのが淋しいです、、。 (2019年6月16日 18時) (レス) id: ee0c3f7c1a (このIDを非表示/違反報告)
waka(プロフ) - スクープってときはビックリしたけど、チャンミンがプロポーズしてよかった＼(^o^)／よかった！！ (2019年6月16日 16時) (レス) id: 192bfaab8b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：S
| 作成日時：2018年2月8日 21時
