06.いつか来る終わり ページ7
「最近チーノ君とAさん、一緒に居るとこ見ないよね」
「なんか転校生と一緒に居るよね」
「チーノ君と転校生さん仲良いもんね」
そんな噂が学校に瞬く間に広がり私が廊下を歩く度に好奇心や憐れみ、どこか落ち着きのない様々な視線が私に向けられる。慣れてきたし特に気にしていないけれども。
「Aさん大丈夫ですか？」
『ん、平気。気にしていられる程暇じゃないし』
体操服を手にショッピ君と廊下を歩く。そんな時に震えたポケットの中の携帯。それを手に取り開けば優希からで、画面には《今日告白するわ》とメッセージが。
『…』
「Aさん」
『ん、平気。何でもないよ』
不安そうな顔のショッピ君に大丈夫と言い聞かせて体育館入口で別れ、着替えて体育館へ入る。内容はバスケットボールだ。
今日は隣のクラス担当の先生が体調不良でお休みな為合同になったらしい。準備運動を終えれば日野さんがトコトコ私の方へとやってきた。
「Aさん、隣いいですか？」
『…どうぞ』
一番会いたくない彼女が隣に座る。私はと言うと次に試合なので待機することになり仕方なくそのまま座った。
「千野君って優しいですよね」
『…そうね』
あいつは昔から優しいよと言えば日野さんは優しく微笑んだ。
「…私ね、千野君の事が好きなの」
その言葉に胸がズキンと痛む。
『…へぇ』
「誰にも言わないでね？千野君、Aさんのこと親友だーって自慢してたし、どうしても伝えたくて…」
どうして私に言う必要があった？好きなら好きだと伝えればいいのに。彼女ほど可愛い女の子なら優希じゃなくても告白されたら承諾する事だろうに。
『…そう』
「うん！だからその…応援、してくれる、かな…？」
小さな手が私の手を握る。ガラス玉のようなまん丸な目に柔らかそうな唇。女の私でも可愛いと思う子だ、それに私なんかが口出しできることじゃない。
『…うn「Aさん危ない！」んあ゛っ』
悲鳴が聞こえたと思えばボールが頭に飛んできて強い衝撃と共に後ろに倒れる。
「Aさん？！」
『…ぁ……』
衝撃で頭がグラグラするし鼻からポタポタと熱い何かが零れ落ちる。やばい、動けない。
『…い、だ…「動くな」ぇ…』
バサッと慣れた匂いのするジャージが肩にかけられそのまま抱き上げられる。
「保健室行くからな。動くなよ？」
『…ゆう、き…』
彼の真面目な顔を最後に私は目を閉じた。
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ミカ - 完結しましたね正直何回も見ました笑 神作品ですね 凄くドキドキするような作品で見ていてとてもよかったです！更新お疲れ様でした！ (2021年2月26日 19時) (
レス) id: d2360c701d (このIDを非表示/違反報告)
コップ - めっちゃ楽しい (2021年2月22日 19時) (レス) id: acc4622c57 (このIDを非表示/違反報告)
ミカ - 続きが楽しみです！更新がんばえ〜！ (2021年2月22日 16時) (レス) id: d2360c701d (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - この作品めちゃ好きですぅ...もしかして書いてる人神様ちゃう？続き楽しみにしてます！更新頑張ってください、応援してます！！ (2021年2月22日 16時) (レス) id: 3667a403af (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - 神様を見つけてしまった、、、！続きの展開がどうなるのか凄く気になります！皆さん同様に、応援しています！ (2021年2月22日 16時) (レス) id: 1bda5ccdb4 (このIDを非表示/違反報告)
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