05.隣にいない寂しさ ページ6
どうやら最近優希と日野さんは上手くいってるらしい。そうショッピ君から教えられた。
『そう。良かった』
「…ホンマに良いんすか？チーノの事」
『私は親友に過ぎないの。恋愛感情とかそういうのは無いよ』
そう言って机に突っ伏せば大きな手が優しく頭を撫でる。ショッピ君は最近良くこうして私の頭を撫でてくれるのだ。
「Aさんは強いんですね」
『そう？そんな事無いよ？』
「そんな事ありますよ。…現に我慢出来なくて来るアホもおるんで」
『へ？』
ショッピくんがそう言うと同時に乱暴に開かれた扉。そこには優希が居て、私を見つけると同時に手を握られた。
『優希？』
「Aお前…っ何で最近俺を避けんねん！」
涙目でそう叫ばれ教室内はザワザワと賑やかになる。おいクラスメイト達よ「修羅場？」とか言うな。殴り飛ばすぞコラ。
「…チーノお前アホなん？」
「はぁ？！」
『彼女の為に動いてるのに私がいたら意味無いでしょ』
「何言うてんねん？！俺はそんなの関係なしにAとアホやりたいんや！」
「…こいつホンマもんのアホや」
『うん、アホだね』
「何やねんお前ら…っ」
涙目でプンスコ怒る優希が流石に可哀想になって来てその顔に手を伸ばす。
だけど出入口の方から聞こえてきた「千野くん？」という声にその手は触れる前に止まった。
『…日野さん』
「こんにちはAさん。千野くん探してるのだけれど…」
彼女は優希を認識した途端ぱたぱた駆け寄り私の手の代わりに取り出したハンカチでそれを拭った。
行き場のなくなった私の手はそっと落ちる。
「千野くん大丈夫？何かあったの？」
「そ、そうやないんやけど…そ、その…」
「？」
「ち、近くて…」
「…あ、ご、ごめんなさい…私…」
目の前で距離が近くなったことで赤面する二人。それに周りのクラスメイト達がザワザワと更にうるさくなる。
「と、とりあえず私クラスに戻りますね」
「お、俺も！またなA！」
そう言ってバタバタと慌ただしく教室を出ていった二人。二人が手を繋いで出ていったのを、私は見逃さなかった。
「…Aさん大丈夫ですか？」
『…へ？』
ショッピ君の言葉に我に返る。
「スカート、シワになりますよ」
無意識に掴んでいたスカートに細かいシワを作っていたらしく手を離す。
何でだろう。応援するって決めたはずなのに。
胸が酷く、苦しかった。
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ミカ - 完結しましたね正直何回も見ました笑 神作品ですね 凄くドキドキするような作品で見ていてとてもよかったです！更新お疲れ様でした！ (2021年2月26日 19時) (
レス) id: d2360c701d (このIDを非表示/違反報告)
コップ - めっちゃ楽しい (2021年2月22日 19時) (レス) id: acc4622c57 (このIDを非表示/違反報告)
ミカ - 続きが楽しみです！更新がんばえ〜！ (2021年2月22日 16時) (レス) id: d2360c701d (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - この作品めちゃ好きですぅ...もしかして書いてる人神様ちゃう？続き楽しみにしてます！更新頑張ってください、応援してます！！ (2021年2月22日 16時) (レス) id: 3667a403af (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - 神様を見つけてしまった、、、！続きの展開がどうなるのか凄く気になります！皆さん同様に、応援しています！ (2021年2月22日 16時) (レス) id: 1bda5ccdb4 (このIDを非表示/違反報告)
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